こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。
キャリアコンサルタントの渡邊です。
今日はアイデアについてお伝えしたいと思います。
アイデアで問題を解決する
アイデアとは今ある問題を発想で解決する事です。
どのような仕事をしていても問題は発生するので、アイデアはあらゆる仕事において必要になります。
しかし、問題に対して対策を立てようとすれば、「あちらを立てればこちらが立たず」というトレードオフになりがちです。
料金が高くてなかなか売れない商品がある
↓
値下げをして、売れるようになる
↓
数が売れるようになったが、値下げした分や、製造する為の人件費や製造コストで売上が立たなくなってしまった。
これでは、「料金が高くて売れない」という問題は解決していますが、代わりに別の問題が発生している為に前に進んでいるようで進んでいません。
現実においても「何かひとつだけ問題がある」という状態よりも、いくつもの問題が複雑に絡み合っている状態も少なくありません。
会社などでミーティングを行えば、参加者は様々な意見を出してくれますが、その多くは何かひとつの問題を解決する内容で、代わりに別の課題を発生させてしまう内容が多いものです。
複数の課題を一気に解決するアイデアが求められる
かなり昔の話ですが、任天堂で「スーパーマリオ」や「ドンキーコング」を生み出した宮本茂氏の名言は多くのクリエイターを唸らせました。
アイデアとは複数の問題を一気に解決するもの
ゲームプロデューサー 宮本 茂
宮本氏は、実際のゲームの開発現場でも、ひとつのアイデアで3つも4つもの問題を解決させてきたそうです。
これは、ゲーム制作の場だけじゃなく非常に適用範囲が広い考え方ですね。
先述の通り、ひとつの問題を解決しようとすれば、そのほとんどがトレードオフでまた違う問題が起きてしまいます。
だからこそ、そもそもアイデアを出そうと考える時点で「複数の問題を一気に解決するアイデア」を考えなければ意味が無いという発想にしないと前に進まないのだと思います。
では、どうすれば複数の問題を解決するようなアイデアが出せるようになるのでしょうか?
複数の問題を解決するアイデアを出せるように意識する事
ひとつの問題を解決しようとする思考から複数の問題を解決しようとする思考にシフトさせる為に意識する事は3つです。
- 複数の視点から考える
- 雑学をインプットする
- 枯れた技術の水平思考
複数の視点から考える
人が問題に直面すると、「その問題を解決するにはどうすれば良いのか?」と考えてしまいます。
それでは、どうしても結果がトレードオフになりがちです。
そうならないように俯瞰の視点でみるのが効果的です。
そのプロジェクトの問題一つに目を向けるのではなく、引いて見る事で複数の問題を視野に入れるのです。
以前の記事でマクロ視点とミクロ視点にも触れましたので参考にして下さい(別タブで開きます)
また視覚可する為に全て書き出してみるのも良いかもしれませんね。
また、俯瞰で考えてみてアイデアが出ない時は、最初の問題とは別の問題に焦点を当てて考えてみるなど、視点を変えながらアイデアを考えるクセをつける事が大事です。
雑学をインプットする
人はどうしても日々の触れる情報は、自分の関心のある事や仕事で取り組んでいる事に偏ってしまいがちです。
優秀なアイデアマンは、普段から色んなカルチャーに触れるように心がけている事が多いです。
全然関係ない事をしている時や、全く関係ない人の何気ない話からふいに全く違う切り口のアイデアは生まれる事もあるものです。
例えば、漁師の使用する魚群探知機は潜水艦に使う索敵兵器をヒントに作られたそうです。
以前、「メモの魔力」をご紹介しましたが、「得た知識を自らの問題に転用する事が大事」とされていました。
幅広い雑学をインプットしながら転用するクセをつけると、良いアイデアを生みやすくなります。
枯れた技術の水平思考
枯れた技術の水平思考とは、先述した任天堂の宮本氏の師匠でもある横井軍平氏の成功哲学で、既に完成された技術の新規利用の事です。
新しいアイデアを生み出すという思考をする際に、人は「最新の技術や便利な性能や流行性」にばかり着目しがちです。
そうではなく、既に有用で効果も実証されている技術を、発想力を鍛える事でより面白味のあるアイデアに利用するという考え方が大事だという事です。
確かに、ソニーのプレイステーションのゲームに代表されるような高画質で美麗なグラフィックなどの技術力ではなく、任天堂のゲームは発想力で勝負している印象がありますね。
実際に横井氏は、枯れた技術の水平思考で多くの成功を収められました。
【ゲームボーイ】
ゲームボーイの発売時は、技術が進みカラーで表示するゲームが普及していた。
そんな中、敢えてモノクロで勝負し、画質を抑えて継続性を重視、対抗馬のカラーゲーム機ゲームギアに圧倒的な差をつけた。
「人はりんごが描いていれば赤に見えるものだ」
【ポケモンGO】
GPSとケータイカメラの機能をゲームに応用、カメラを通して現実世界にポケモンが出現するという演出を行いました。
さらに「現実世界でポケモンを探しに行く」というコンセプトが社会現象になるほどのヒットを生み出した。
今ある物や技術を上手に利用する事で、新しい技術に勝るとも劣らない成果を生む事も可能だという事です。
まとめ
今日は複数の問題を一気に解決できる事がアイデアだという事をお伝えさせて頂きました。
まずは、問題は複数が絡み合っており、ひとつの問題を解決するような発想では、前に進みづらい事を認識する事。
そして、複数の問題を解決できるアイデアを探す事に注力する意識をつける事が大事です。
- 複数の視点から考える
- 雑学をインプットする
- 枯れた技術の水平思考
是非、今後は複数の問題を一気に解決できるアイデアを模索してみてください。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。
それではまた!
国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真