未経験の転職時に知っておきたい【就職活動と転職活動の違い】

こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。

キャリアコンサルタントの渡邊です。

今日は、「就職活動と転職活動の違い」について書きたいと思います。

私が転職相談を受けていてよく聞く、「転職活動を始めて後悔する事」があります。

転職活動を始めるにあたっては、「自分の興味のある事」を見つけたり、「魅力的な企業」を見つけたり、「自分を変えたい」という思いを抱いたり、前向きな気持ちを持って転職を検討される方がほとんどだと思います。

そんな時に現実を突きつけられる事で、後悔し、どうして良いかわからなくなり、結局妥協して転職し、また不満を抱える事になる、、、、

こうなってからでは抜け出すのは大変です。

負の螺旋に陥らない為に、「就職活動と転職活動の違い」を理解する必要がありそうです。

就職活動と転職活動の違い

就職活動も転職活動も、働く職場を探すという意味で同じではありますが、実際に活動してみると、全く違うという印象を受けます。

それは、採用企業側の目線で見てみると理解できます。

下に表にまとめましたので比べてみて下さい。

就職活動転職活動
短い選考フロー長い
必要なポジション
少ない
募集人数様々なポジション
多い
ポテンシャル
やる気
人材に求める事業務経験
価値提供

中でも、一番重要なのは「人材に求める事」であり、いざ面接に挑む段階では改善できない事も多く、後悔する要因になりやすいです。

では、順番に図の内容を比較してみましょう。

選考フロー

まずは、選考フローの長さの違いです。

新卒の就職活動は、年間を通して採用活動を行いますが、中途採用は短い期間で採用活動を行う事が多いです。

その為、自分をアピールする機会が少ないです。

筆記試験やグループディスカッション等、様々な角度から見極める事があまりなく、書類選考と1~3回程度の面接を短い期間で行い、採用を決定される事が多いです。

より、面接でのアピール力が重要になる事は意識しておきたいものです。

募集人数

2つめに募集人数の違いです。

新卒一括採用を行っている企業では、毎年一定人数の採用を行っていますが、中途採用では、必要人数が限られている場合がほとんどです。

その為、わずかな採用枠に入れるだけの魅力を持っている人物でなければ採用されません。

人気のある企業なら、数100分の1の様な就職活動よりも厳しい競争があるとみて間違いありません。

人材に求める事

最後に一番重要な人材に求める事です。

新卒一括採用においては、人材の「ポテンシャル」や「やる気」で判断する部分も大きいのですが、中途採用においては「業務経験」「価値提供」が求められます。

転職で苦労するパターンとして、「新しい事を始めたい」「市場価値を上げたい」「色々な経験を積みたい」という理由から未経験の魅力的な求人に応募するものの、経験がない為に不採用になるという事がおきやすいのです。

新卒のエントリーシートと違い、中途採用の書類選考では容赦なく落とされます。

更に、いざ面接になった際も、「○○を学びたいと考えているので、入社したら必死で頑張ります!」とやる気をアピールしてしまい、不採用になってしまいます。

厳しい話かもしれませんが、会社から給料をもらって、自分のスキルも学びたいなんて、求職者側のメリットでしかありません。

中途採用では、「入社したら会社にどれだけ価値を与えてくれるか。」を感じてもらえなければ採用されないと考えた方が良いと思います。

こうして先述の通り、未経験の職種は難しいと諦め、妥協して、自分の望まない仕事に就いて、また不満を溜めてしまうという負の螺旋に陥ってしまうのです。

では、その負の螺旋から抜け出す術はないのでしょうか?

業務経験が無い場合の転職戦略

実は、先述のように「自分は経験が無いから無理だ、、、」と諦めてしまう人がいる一方で、戦略を考えて、経験が無くても自分の望むキャリアを手に入れる方もいます。

その方法は2つです。

個人で経験を積む

業務経験を積むのは無理でも個人で積める経験があります。

例えば、

WEBマーケティングがやりたいけど未経験

  • 自分でブログを運営してみて効果検証する
  • SNSを何かの目的をもって運用してみる

業務経験が無くても、個人でできる経験を積んでいる人なら実務経験に代わる経験と評価される場合もありますし、行動力も評価されると思います。

更に実績を出していれば直良しですね。

仕事をしながら更に個人で経験を積むのは大変かもしれませんが、実際に厳しい転職市場で勝ち抜ける人は、相応の努力をしているという事です。

自分のできる業務で貢献しつつ、やりたい業務の経験も積む

もう一つは、自分の今までの経験が活きる業務で採用されるという方法です。

事務職の経験を持っていて、営業に転職したい場合を例にします。

まず、採用時点では、自分の事務職で貢献する事を約束しつつ、プラスアルファで営業の仕事も手伝わせてもらう様にお願いして採用してもらいます。

そうすれば、企業側は事務職として価値貢献をしてもらえるので採用しやすくなります。

そして、与えられた仕事をこなしつつ、営業の仕事を更にやる事で経験を積み、実績を上げれる様になれば、その仕事をメインになる様にシフトしていきます。

当然、人より仕事量が多くなり大変ですが、自分の積みたい経験は自分にとってのメリットである事を理解して取り組めるかがポイントだと思います。

まとめ

今日は、転職活動を始める前に知っておきたい「就職活動と転職活動の違い」についてお伝えさせて頂きました。

就職活動と転職活動の違いは主に3つ

  • 選考フロー
  • 募集人数
  • 人材に求める事

中でも、一番注意しないといけないのは、中途採用では「実務経験」「価値提供」が求められるという事です。

これに気付かずに、「ポテンシャル」や「やる気」をアピールしていると厳しい転職市場では通用しないかもしれません。

もし、未経験でもどうしてもチャレンジしたい仕事があるなら戦略は2つです。

  • 個人で経験を積む
  • 自分の価値提供できる業務で貢献しつつ、やりたい業務の経験も積む

どちらも相応の覚悟と努力が必要で、簡単ではありません。

ですが、厳しい転職市場を勝ち抜いている人達は、限られた努力を重ねている人達です。

「自分のキャリアは自分で切り開く他ない」という事ですね。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。

それではまた!

国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真

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