こんにちは、キャリアコンサルタントの渡邊です。
私は普段から会社の業務において、中途採用を担当しております。
最近は、コロナでの働き方の変化の影響があったり、時間ができた事で、自分のキャリアを見つめ直す人が増えたりで転職を検討している方が増加傾向にあります。
自分のキャリアを真剣に見つめ直す機会が増える事は喜ばしいと思います。
ただ、安易に退職に踏み切る事でその後の転職活動に苦労されている方も沢山みてきました。
非常に勿体ない事だと感じておりますので、今回は仕事を辞めたいと思った時に考えてほしい事をお伝えしようと思います。
仕事を辞める前に3つの考えるべき事
まず最初に、仕事を辞める事、転職する事は決して悪い事ではありません。
仕事を辞めるという決意に至るまでには、それぞれの葛藤があるのだと思います。
ただ、ご自身なりの前向きな決断であったとしても、その後の転職活動が上手くいかなければ、結果的にマイナスな判断にもなりかねません。
そうならない為にも、仕事を辞める前に少しだけ立ち止まって考えてみるのも悪くないのではないでしょうか？
今辞めて大丈夫か考える
辞めようと考えた方には、それ相応の理由があると思います。
でも、自分の為に冷静に判断してください。
本当に今辞めて問題ないですか？
- 現在の転職市場は開かれていますか？
- 次のキャリアの方向性は定まっていますか？
- 次の就職に不利になる事はないですか？
- 今すぐ辞めないといけない理由がありますか？
転職相談にのっていると、安易な決断であったと後悔する方もたくさん見てきました。
自分のキャリアについて判断を下せるのは自分だけです。
上記について今一度ご自身で考えてみて下さい。
そういった時にはいち早く決断する事も必要です。
全ては自分の為に最適な判断をして下さいね。
自分にできる事はないかを確認する
人間は、どうしても周囲の環境や状況に意識を向けてしまいます。
その中でも自分にできる事に目を向けてみませんか？
例えば退職理由に良くある、上司とのコミュニケーションの問題。
「上司がいつも忙しそうにして相談ができず、ほったらかしにされる」
転職される方で多くの方が抱える問題です。
多くの方が問題として抱えているという事は、多くの会社で起こりえる問題だという事です。
次の会社でも同じ事になるかもしれませんよ。
もちろん、上司側に問題があるのだと思います。
ですが、それを言ったところで何かが変わるわけではありません。
自分はその状況で何ができるのかに目を向けてみましょう。
例えば、上司と親密さを築くのも1つの方法です。
上司も人間です。
仲が深まれば、多少自分が忙しかろうが相手の為に時間を割くようになるはずです。
「何故、自分から歩み寄らなければいけないんだ！上司なんだから部下の面倒を見るのが当たり前だろう！」と考えているうちはどの会社に行っても大した違いはありません。
他にも、上司を頼らずに自分で勉強したり、考えたり、他の頼れる人を探したり、様々な選択肢があります。
環境や状況が悪いから辞めるではなくて、その中で自分にできる事はないのかを確認して取り組んでみると、原因であった環境や状況が好転する事だってあります。
そうすれば、自分の自信にもつながりますし、同じ様な状況に陥っても冷静に対処できるようになります。
今の環境や状況に流されず、自分にできる事に目を向けてみて下さいね。
だからこそ成長できますし、取り組んでダメなら辞めればいいんです。
まずは、一度トライしてみませんか？
今の会社でやっておくべき事はないかを確認する
仕事を辞めるにしても、せっかくなら今の環境で手に入れられる事はないのかを考えてみませんか？
経験、技術、資格はもちろんですが、実績をつくる事で転職をする為の評価を得られやすくなりますし、自分に自信が出て、余裕も生まれます。
中途採用では、前職での取り組みについては必ず聞かれる項目です。
そこで何もアピールできなければ、評価を下げてしまいます。
意気込み、やる気をアピールする方もおられますが、新卒ならまだしも中途採用では物足りない印象になってしまいます。
そして、結果的に採用ハードルの低い会社に勤める事になるのですが、採用ハードルが低い会社は良い会社ではない可能性が高いです。（もちろん例外はありますが、、、）
面接が受からなくて妥協した会社に勤めてしまうのは本来の目的ではないはずです。
自分の為にも、選べるキャリアを自分で狭める行為にならない様に、今の職場で得られるものとやっておくべき事はないかを確認しておきましょう。
それを誰かに見てもらい、評価してもらいましょう。
そこで評価される内容を書けていなければ、次の就職は苦労するかもしれません。
辞めると決めたら退職後に次のキャリアを決めるのか？在職中に決めるのか？
どちらが良いのかは状況にもよると思いますが、きちんと考えた上で決めて下さいね。
採用の可否に関しては、自分が何故その選択肢をとったのかをきちんと説明できるなら影響はほとんどないと思います。
退職を選び、ブランクが長期化した場合のみ、受け答えの内容が問われる事にはなると思います。
転職活動を真摯に取り組んでみると見えてくる事があります。
自分の市場価値や、現在の転職市場の状態、望む業界のリアルな仕事内容等が理解できてきます。
場合によっては退職を考え直したり、延期したり、準備に時間をかける必要性を感じたりといった事が考えられますので、最初は在職中に始めてみる事をおすすめします。
もちろん、就活に集中したい方やどうしても時間の取れない方は退職後の就活の選択肢で良いと思います。
ですが、
「多くの人が在職中の方が良いと言っているから在職中に転職しよう。」
「とりあえず一刻も早く辞めたいから退職してから探そう。」
安易に考えず、双方のメリットデメリットをきちんと精査した上で判断してくださいね。
仕事を辞めたいと考えている方へ
今日は、仕事を辞めたいと考えている方へ、辞める前に考えてほしい事をお伝えさせて頂きました。
会社を辞めて再出発する事は、人生の大きな転機になります。
せっかく前向きな気持ちで次の職場を探すのに、面接が上手くいかずに水を差されるのも困りますよね？
せめて、在職中に解決できる要素には対応しておきたいものです。
ご自身の輝かしいキャリアの為にも、仕事を辞める前に少し立ち止まって考えてみて下さいね。
それではまた！
国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真
