早いもので年が明けて1ヶ月以上が経ちました。
この時期、就職活動や転職活動が盛んになる時期でもあります。
就活生の方は3月から本格的にエントリーが開始になりますね。
インターンやOB・OG訪問に説明会とスケジュールが埋まっている方も多いと思います。
社会人の方も3月から4月にかけて転職を考えている方も多いのではないでしょうか?
面接対策等にも力を入れている時期かと思います。
私は普段、学生の就職活動の支援や社会人の転職活動の支援をしています。
そして、会社の採用担当にも携わっております。
今日はそんな採用担当の目線から、面接の前に気を付けて欲しい重要なポイントをお伝えしたいと思います。
ポイントその1.まずは面接に対する思考を間違えない
私は面接対策の相談を受けた際、最初に何の為に面接を行うのかを再確認してもらうようにしています。
すると不思議なくらいに面接における目的を間違えてしまっている人が多くて勿体無いなと思っています。
私が考える間違えた目的で面接をしていると例え就職や転職したとしても、その後ストレスを溜めながら仕事をする事になったり、すぐに辞めてしまったりする事になりやすいんです。
その目的とは「面接に合格しようとする」事なんです。
皆さんは、面接に合格しようとしていませんか?
「いやいや、面接って合格する為に受けに行くんでしょ!」って思った方は要注意です。
たしかに就職や転職の為に面接しているんですから、合格したいという気持ちはわかります。
ですがその会社は本当に自分に合っている会社ですか?
早く就職活動や転職活動を終えたくて、面接に合格する事だけを考えていませんか?
私が面接で大事にしてもらいたいのは、「その会社は本当に自分に合っているのか?」これを確認するという事です。
少し趣向を変えて、婚活パーティーを例に解説させて頂きますね。
面接とは、婚活パーティーである
私の知り合いに恋愛アドバイザーをしている方がおられまして、クライアントの失敗例を教えて下さいました。
主な失敗例は2つ。
・自分に合った相手を見つけるのでは無く、結婚する事を目的においてしまっている事
・相手に選ばれようと必死になってしまい、選ぶ側と選ばれる側の関係性を作ってしまっている事
1つ目の「結婚する事を目的においてしまっている事」は、結婚したいという焦りから、自分に合っている相手かどうかをちゃんと確認するよりも、相手に気に入られる事を優先してしまっているんですね。
普段の自分より背伸びをして相手に合わせようとしてしまう事も多いそうです。
こうして改めてお話をすると普通の事の様ですが、婚活を続けていくうちに知らず知らずのうちにこの思考に陥っている人が多いそうです。
結果、相手に見抜かれてしまって上手くいかなかったり、結婚しても長続きしなかったりする事が多いそうです。
婚活パーティーの目的は、素敵なパートナーを探してその後の結婚生活を幸せに暮らす事じゃないでしょうか?
そして2つ目が「選ぶ側と選ばれる側の関係性をつくってしまっている事」
これも普通の事の様ですが、スペックの高い方との関係を築こうとする時に陥りがちな思考です。
本来の関係は、お互いに自分に合うパートナーを探す対等な関係のはず。
歪んだ関係性のまま結婚してもその歪みを改善できずに苦労される方も多いようです。
お互いの関係性が対等だからこそ築ける人間関係こそが歪みのない関係性ではないでしょうか?
これらを理解していれば、自然と相手の事を理解しようと色んな質問が出て会話も弾みますし、ありのままの自分を気に入ってくれる人と出会える確立も上がります。
その後の結婚生活のミスマッチも少ないんじゃないでしょうか?
話を戻しましょう。
面接も目的と関係性が大事
面接で意識して頂きたいポイントは2つ。
・面接の目的は採用される事では無く、自分に合った会社を見つける事。
・採用する側とされる側では無く、お互いが対等の関係性を築こうとする。
婚活パーティーと一緒ですね。
これを意識するだけで随分変わると思います。
これらのポイントを意識すると良い理由は3つです。
・会社の事が知りたくなり、事前に調べるべき内容、聞かないといけない質問事項が明確になる。
・相手に気に入られる為に不自然な自分になる必要もなく、ありのままの自分で面接に望める。
・入社後のミスマッチが少ない。
面接というのは、考え方や価値観、相性をお互いに確認する場だという事です。
私も普段の面接において、どんなに求めている能力があると感じた人でも、考え方や価値観が合わない方やこちらの要望に合わせようとし過ぎて本当の自分が出せていない方は採用を見送る様にしています。
もちろん考え方や価値観、相性だけで採用に至る訳ではありません。
ですが、まずは合格しようとアピールする前に自分に合っている会社か確認する余裕を持つ事が結果的に良い会社と出会える確立を上げる秘訣ではと思います。
そしてもし、実際の面接で不採用になったからといって落ち込まないでください。
貴方がダメで不採用になったとは限りません。
単にその会社とは相性が合わなかっただけの事です。
もし貴方が合わないと思った会社から内定をもらっても、お断りするのも1つの選択肢であると覚えておいて下さい。
ポイントその2.何の為に働くのかを考えて企業選びの軸をつくる
さて、1つ目のポイントで面接に対する思考について書かせて頂きました。
面接に挑む思考の準備ができたところで、実際に面接の前に必要なステップがあります。
それは、エントリーする企業選びです。
1つ目のポイントで書かせて頂いた通り、自分に合う企業で働く事は重要だと思いますが、それだけでは現実的ではありませんよね?
あなたが働く事で手にしたい何かがあるはずです。
私が面接で良く聞く質問に「何の為に働きたいですか?」という質問があります。
残念ながら多くの方が上手く答えられない質問でもあります。
おそらく全ての人が何かの為に働いているはずですが、それを言語化できないのは凄く勿体ないですよね。
就活生や転職を考えている方々は自己分析を行う方も多いと思うのですが、私が自己分析で是非明確にして欲しい思う内容の一つが「何の為に働くのか?」です。
何の為に働くのかが明確になれば、それを満たせる企業にエントリーすれば良いという事になりますので「企業選びの軸」になります。
私が考える「何の為に働くのか?」を考える切り口は3つです。
・何を手に入れたいか?(収入・地位・ライフスタイル等)
・どんな人になりたいか?(人格・能力)
・誰にどんな影響を与えたいか?(家族・友人・社会)
この3つの切り口に全てが当てはまると思います。
それぞれについて自己分析をしていく事で「何の為に働くのか?」が明確にしていくことができます。
では、それぞれについて考えていきましょう。
何を手に入れたいか?
「何を手に入れたいか?」は、一番シンプルな内容ですね。
収入や地位や名誉以外にも、ライフスタイルと呼ばれるような、家族、家や車、どこに住みたいか等もこれにあたります。
みんな何かしら思いつく事が多く、考えやすい内容でもあるので一番最初に取り組んでみるのが良いのではないでしょうか?
例としては、
・年収1000万円になりたい。
・30歳までに結婚したい。
・庭付きの一軒家に住みたい。
・完全週休2日で働く環境を手に入れたい。
・会社の経営に携わりたい。
「いつまで」や「どんな」が具体的な方がより効果的です。
難しければ抽象的でも大丈夫です。
〇30歳までに年収1000万
△お金持ちになりたい
まずは、しっかり自分の事を考える事が重要です。
どんな人になりたいか?
2つ目は「どんな人になりたいか?」です。
主に自分の人格面や能力面で成長させたい事柄になります。
面接で「自分を成長させたい」や「成長できる会社を選びたい」等の発言は多いのですが、自分のどんなところを成長させたいかを深堀すると答えられない人が多いです。
自分を成長させたいだけでは流石に抽象的過ぎるので少しでも具体化していきましょう。
例としては、
・後輩の事を常に気に掛ける優しさを持つ先輩になりたい
・人々の模範となる様な誠実で自分に厳しい人間でありたい
・営業成績でNO.1になる
・100名以上のマネジメントを任される様な存在になりたい
・経理業務のスペシャリストとして社内で認知される様になりたい
誰にどんな影響を与えたいか?
最後は「誰にどんな影響を与えたいか?」です。
ご家族や友人などの身近な存在でも構いませんし、日本で働く外国人や働くママ等の特定の人達でも構いません。
日本社会全体や全世界等の広い範囲なんて人もいますよね。
実業家の前澤友作さんが「世界平和」が夢と公言されていますが、まさに世界に影響を与えたいと考えている方なんだと思います。
・中学や高校のキャリア教育を変えたい
・夫婦がそれぞれやりたい事をお互いに支援し合える家庭を築きたい
・世界の貧困で亡くなる方を1人でも減らしたい
・子供を持つ母親が働きやすい環境をつくりたい
・自分の子供にカッコいい大人の姿を見せたい
個人的には是非ここを重視して考えて欲しいと思います。
私がこれまで多くの方のキャリアについて伺ってきましたが、自分の人生に熱中している人達はこの「誰にどんな影響を与えたいか?」に対しての答えが明確な方が多かったです。
この3つの質問に対して自己分析を進めて頂く事で「何の為に働くのか?」という答えが揃います。
そうすれば自然に企業選びの軸が出来上がります。
「何の為に働くのか?」を満たせる会社を選ぶ事ができれば、貴方は豊かな人生を送る事ができるはず。
自己分析は、意外と大変で効果の程も分かりづらい為、しっかり時間を取って行っている方は少ないのではないでしょうか?
ですが、私はやればやるほど結果に繋がる事だと思っています。
貴方の人生を豊かにしてくれる武器になります。
是非、企業選びの軸をつくる為にも自己分析を進めてみて下さいね。
まとめ
今回は就活や転職の面接対策の前に気を付けて欲しい重要なポイントを2つお伝えさせて頂きました。
1つ目のポイントは、面接に対する思考の話。
・面接の目的は採用される事では無く、自分に合った会社を見つける事。
・採用する側とされる側では無く、お互いが対等の関係性を築こうとする。
この2つを忘れない様にしてください。
そして、2つ目のポイントは企業選びの軸をつくる事。
企業選びの軸をつくる為には「何の為に働くのか?」を考える。
「何の為に働くのか?」を考える切り口は3つ。
・何を手に入れたいか?(収入・地位・ライフスタイル等)
・どんな人になりたいか?(人格・能力)
・誰にどんな影響を与えたいか?(家族・友人・社会)
今回のお話はあくまで就活や転職における準備段階の話に過ぎません。
どの様な会社と出会えるかという事に特化してフォーカスを当てました。
私の経験上、非常に重要な事だと思いお伝えさせてもらいました。
これを読んで頂いた方が素晴らしい会社と出会える事を祈っています。
それでは、また!