こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。
中卒キャリアコンサルタントの渡邊です。
今日は履歴書と職務経歴書に関して書きたいと思います。
「全然、書類選考が通らない!」
「採用担当者に少しでも効果的な書類が書きたい。」
この様な方々は、是非とも最後まで読んでみてください。
私は中学卒業後、いくつもの会社を渡り歩いた経験があり、その度に書類選考を通過してきました。
そして現在は企業の採用担当として毎日多くの応募者の履歴書や職務経歴書に目を通しております。
こうした応募者と採用担当者の2つの視点から向き合ってきた「より良い履歴書や職務経歴書を書く方法」をお伝えしたいと思います。
書類選考通過率を上げるには手抜きをしないこと
書類選考になった場合に、ついつい「書類選考があるからとりあえず作らないと、、、」と書類を仕上げる事が目的になっている人も多いですよね?
何も考えずに無理やり仕上げると、結果的に「書類選考が全然通らない!」となります。
特に初めて転職活動を行った方は書類選考が全然通らなくて驚く人も多いもの。
これは就職活動と転職活動についての違いも大きな要因となります。
詳細はこちらの記事で書いております。
実際に新卒採用と比べて、中途採用においての書類選考は非常に通過率が低いものです。
「面接の機会をもらえば、自分の良さを伝える事ができるのに、、、」と思っている人も多いですが、私の経験上、書類選考で通らない人は面接でも通りません。
書類選考なら時間を掛けて修正しながら良いものを仕上げる事ができますが、面接は一発勝負です。
書類選考で良いアピールができない人が面接でアピールなど出来るはずがないのです。
書類選考が通らない理由の多くは、面倒だから手を抜いているだけの事です。
「わざわざ時間を割いてでも会いたい。」そう思ってもらえる書類を是非とも目指してください。
履歴書と職務経歴書の役割
まずは履歴書と職務経歴書の役割を理解し、それに合う内容を作成していきましょう。
- 履歴書は、応募者の基本情報を知る役割
- 職務経歴書は、応募者の経験と実績を知る役割
更に採用担当者がどの様に書類選考を行っているのかもチェックしておきましょう。
書類選考の流れ
書類選考で見られる順番は、
- 履歴書
- 職務経歴書
そして、もう一つ重要なポイントは、
- 履歴書・・・減点方式
- 職務経歴書・・・加点方式
採用担当者は、履歴書を見て減点ポイントを探し、問題が無ければ職務経歴書を見ます。
そして職務経歴書の経験や実績を見て「この人の話を聞いてみたい」と感じる要素があれば、書類選考が通過となります。
この履歴書と職務経歴書の役割と書類選考の流れを踏まえて、それぞれの書き方を説明していきたいと思います。
履歴書の書き方
先述の通り、履歴書は基本情報を知る事が役割で減点方式です。
履歴書でマイナス要素が多くなると職務経歴書に目を通してもくれませんので、まずは履歴書で減点を出さない様に努めましょう。
注意すべき減点ポイントは次の内容があります。
- 誤字、脱字
- 写真が雑
- 文字の適正量と改行
- 最低限の学力の有無(学歴)
- 募集職種と応募者の経験との関連性の有無
- 短期離職と空白期間
履歴書は基本情報を書く書類なので、ある意味で創意工夫できる事は少ないです。
上記内容を意識しながらできるだけ余計な減点を出さない様に基本情報を書きます。
厳しいようですが、それでも職務経歴書も読んでもらえない企業には、今の現状では挑むのは難しいという事です。
とはいえ、多少の減点ポイントはある場合でも、丁寧に仕上げた履歴書なら「一応話を聞いてみようかな。」と思ってくれる会社もあるはずですよ。
よくある履歴書の疑問
そして、よくある履歴書の疑問についても記載しておきます。
- 手書きかパソコンか?
- 写真は必要?
- 短期離職は書かなくて良い?
手書きかパソコンか?
会社や採用担当者によって考え方は様々なので確実な答えはありませんが、履歴書は減点方式という考えの基にお伝えするのであれば、パソコンは加点も減点も無く、無難な選択肢となります。
手書きで書いた場合は、「字が綺麗か?」「丁寧に書いているか?」という加点や減点に繋がる可能性があるので、自信があるなら手書きで書くのがおすすめです。
写真は必要?
昨今、見た目で採用を決める等はナンセンスだという考え方もあり、履歴書から削除されるべきだという意見もあるのが写真です。
もちろん、そういう考え方もあると思いますし、ご自身で信念を持っているなら無しでも構わないと思います。
ですが、写真ひとつでちょっとしたアピールになる事は覚えておいた方が良いと思います。
見た目が美しいとか美しくないという事ではなく、きちんと身だしなみを整えて写真を撮っている人や、わざわざ写真館で写してもらっている人などは、それだけで真面目な印象を受けるものです。
逆に、焦点が合ってない写真や、大きさが適正ではない写真を使うと、「手を抜く人」と減点されてしまう可能性があります。
短期離職は書かなくて良い?
厳密に言うと「経歴詐称」になりますので正直に書いてください。
後々、何か問題が起きた場合に「クビにする理由」に使われてしまうかもしれませんし、場合によっては損害賠償の請求だって考えられます。
個人で確定申告をしたり、社会保険加入が無い会社に勤めている場合であれば、経歴詐称がバレないようにする事も可能ですが、面接中に突っ込まれてバレてしまうと、「こいつ隠そうとしたな」と評価を下げる事にも繋がりますので注意が必要です。
それよりも、短期離職や空白期間に対する理由をきちんと記入しておく事で誠実さを伝えたり、他の減点を無くして丁寧に作る事で「短期離職は気になるけど、丁寧に書類を書いてくれているので一度話は聞いてみようかな」と思ってもらえるように努める事をおすすめします。
職務経歴書の書き方
職務経歴書は、応募者の経験と実績を知るための書類です。
履歴書と違って考える要素が多く、アピールの仕方にも個性が出るので、職務経歴書の出来次第で書類選考の通過率が大きく変わります。
では、職務経歴書を通して採用担当者が知りたい事は何でしょうか?
職務経歴書で採用担当者が知りたい事
職務経歴書を書くにあたり、まず把握しておく事は「職務経歴書で何を知りたがっているのか?」という事です。
私が実際に職務経歴書で知りたい事は以下の3つです。
- どんな環境で?
- どんな取り組みをして?
- どんな成果を残したか?
職務経歴書を書く際には上記の内容を意識した上で仕上げていきましょう。
次に職務経歴書の基本的な記入項目とポイントをお伝えしたいと思います。
職務経歴書の記入項目とポイント
まずは、職務経歴書の基本的な記入項目を確認していきます。
- 記入した日付
- 名前
- 職務要約
- 会社概要と職務経歴
- 取得資格
- 自己PR
※赤字は必須項目、黒字はボリュームやアピールしたい項目に応じて記入
上記内容を、A4用紙を1~2枚、多くて3枚までに収めるようにします。
それぞれの項目について解説していきます。
職務要約
職務要約とは、職務経歴の要点を簡潔にまとめたものを指します。
採用担当者は、多くの書類に目を通しますので詳細を読んでもらえない可能性があります。
それを防ぐために、職務要約で興味を持ってもらえるように努めます。
職務要約は簡潔さが重要、長くても5行以内に収めましょう。
その中に、気になる要素「ネタ」を仕込み、採用担当者が職務経歴書を読み込んでもらえるように構成します。
会社概要と職務経歴
書類選考で、一番重要な項目が職務経歴です。
会社概要
まずは、最初に所属した会社の概要をまとめます。
- 会社名
- 事業内容
- 資本金と売上高
- 従業員数
- 雇用形態(年収)
所属部署ごとに期間を記入
サンプルでは、所属部署は同じですが一般職とリーダー職で分けて記入をしています。
業務内容
- 所属部署、商材、メンバー構成など(どんな環境で?)
- 職務内容(どんな取り組みをして?)
- 実績、成果(どんな成果を残したか?)
実績は、定量的な数字が望ましいです。
これらの採用担当者が知りたい3つのポイントを踏まえた内容で読みやすいレイアウトを意識しましょう。
取得資格
ポイントは2つです。
- 取得年月日は和暦か西暦で統一
- 関連のある資格+国家資格などの取得自体に評価ができるものだけ記入
謎の資格をたくさん書いてくる応募者もいますが、「センスが無い」と減点に繋がりかねないので記入する内容は絞りましょう。
自己PR
自己PRは、自分の強みではなく、募集職種に有効な強みを選ぶ方が効果的です。
募集職種に関係のあるアピールポイントを探して1~2つ見出しをつけます。
職務経歴に書いた実績への取り組みと自己PRが繋がっていると書類に一貫性が出るのでおすすめです。
1つの見出しにつき、長くても5行以内、簡潔にまとめる事を意識してください。
まとめ
今日は、履歴書と職務経歴書の書き方についてお伝えさせて頂きました。
履歴書も職務経歴書も丁寧に作ろうと思えば、キャリアの振り返りや言葉選びで膨大な時間が掛かります。
その為、ついつい手を抜いてしまいがちですが、選考する採用担当者は容赦なく手抜き書類は見送ります。
逆に言うと、細かい配慮ができており、丁寧に作られた書類に関しては、「一度話を聞いてみよう」と思うものです。
更に、自分でも納得できる書類を作る過程で、自己理解を深める事に繋がり、それは今後のキャリアに必ず役立ちます。
面倒かもしれませんが、ご自身のキャリアが決まる重要な書類でもありますので是非とも時間を掛けて納得のいく書類を作成してくださいね。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。
それではまた!
中卒キャリアコンサルタント 渡邊 和真