株式会社サバイバーエージェント 代表取締役 山津 智史

100人インタビュー6人目は山津智史さん。

無人島サバイバル検定という遊びを提供している、株式会社サバイバーエージェントの代表取締役をされています。

ワイルドな見た目とのギャップがあり、知性のある紳士的な人物でした。

一言ひとことに重みがあり、心に響く言葉を使われます。

サバイバルの話はもちろんなのですが、髭を伸ばした理由や奥様との結婚を決めたきっかけの話がとても印象に残りました。

それでは、まず普通の会社員だった頃の話から順番に伺っていきましょう。

何をされている人なんですか?

何している人なんでしょうね(笑)

去年の春までは会社員でした。
クレジットカードのコールセンターの管理者をやっていました。

全然見えないですね(笑)
スーツを着て毎日会社に行かれてたんですか?

もちろん、会社員ですから。
主に難易度の高いクレーム対応とか新人の教育を担当していました。

意外すぎますね(笑)
例えばどんな電話がかかって来るんですか?

興奮しすぎて電話口で嘔吐されたり、ずっと神様の話をされたり、、エンドレスで4時間くらい話されたり、、、

やっぱり、顔が見えないと思いがヒートアップしちゃうんですよね。

対面していると相手の反応が見えるのでブレーキを踏むんでしょうけど、、、

ただ、この仕事をしていた事で人の話を聴けるようになりましたね。

きちんと人に寄り添えるようになったと思います。

しかし、13年続けた会社を辞めるとか大きな決断だと思うのですが、何か転機があったんですか?

毎日13時間とかコンクリートの建物に囲まれているのが息苦しくなっちゃって、、、

元々キャンプとかアウトドアが好きなのでウズウズしてきました。

なるほど~(笑)
よく13年も続きましたね?

実は僕、バンド活動をしてて、最初はバンド活動と両立できるのが魅力でこの仕事を選んでたんです。
シフトが自由に組めるから続いたところはあるでしょうね。

バンド活動について

バンド活動はどうなったんですか?

これも10年以上続けてたんですけど、バンド活動では挫折を味わいましたね。

どういう挫折なんですか?

俺らこれでは食べていけないねって気付きました。

長く続けていると新しいアイデアが出なくなっていくんですよ。
視野も狭くなり、変なプライドが邪魔する様にもなりました。

今の様にSNSとかも無かったんでどうやって売れたらいいかも解らなかったです。

いつ頃から思い始めたんですか?

辞める5.6年前からでしょうか?
やっぱりそう思いながらも続けてましたね。

それまで7.8年続けてきた訳ですよね?
生活の一部にもなっていると思います。
なかなかケジメをつけるのは難しいですよね?

なかなか結構な葛藤がありましたよ。

続けていれば何か起こるんじゃないか?
どっかでチャンスが転がり込んで来るんじゃないか?

こういった感覚はありました。

そんな中、スパッと区切りをつけるというのは何がきっかけなんですか?

何がきっかけなんでしょうね?
これがきっかけみたいな出来事はなかった様な気がします。

みんな言葉には出さないけどヤバいとは感じていてなんとかしようとしている。

なんとかしようとするけど何もアイデアが出ない。

クリエイティブな時間がどんどん減っていく、、、みたいな状態でしたね。

最終的にはメンバーで話し合いとかされたんですか?

そうですね、僕から言い出しました。
「これもう無理やと思うねん。」って言いました。

どんな反応でした?

「そうか〜〜〜」みたいな感じです。

みんな薄々感じてたみたいな感じですかね?

みんなのやる気メーターみたいなのが細く細くなっていた状態だったので、簡単な一言二言でスパッと終わる感じだったんですねきっと。

そんな訳でバンドに区切りをつけました。

その頃には奥さんと子供が居たのでコールセンターの業務を天職として集中しようと。

それまでは融通の利く派遣社員で働いていたんですが、骨を埋める為にも正社員になりました。

なるほど〜
それでバンドも辞めて家族を養う為にも頑張るぞ!っていう意気込みだったんですね。

そんな訳で会社員としての生活に集中していました。

ただそのうち責任者になり、どんどん仕事は忙しくなっていきまして「コンクリートの壁に囲まれているのは嫌だ〜!」ってなってきたんですよ。

「もっと自然に!」
「太陽と海と風と砂浜に囲まれていたいんや!」ってなっていきました。

【転機】13年続けた会社を辞める

とはいえ、ご家族がいる中で会社を辞めるのは大きな決断だったのでは?

そうですね。

でも、ただのワガママとかじゃなくて、ちゃんと自分と家族の人生を見つめ直した時に人生の勝率を上げる為の決断でしたよ。

時代も変わりテクノロジーも進歩している中、会社員としてコンクリートの壁に囲まれているよりも外に出ていく方が自分と家族が豊かになれるのではないかと思ったんです。

会社員を辞めた方が心も金銭的にも豊かになるんじゃないかと思ったんですね。

奥様は反対とかされなかったんですか?

うちの家内はタフなんですよ(笑)
すごく記憶に残っているエピソードがあって、、、

どんな話なんですか?

昔、ボロいマンションの8階に住んでいた時に結婚前の家内がりんごを剥いてくれていました。

その時、大きな地震が起きたんです。
8階なんで結構揺れて、、、

僕は急いで食器棚を抑えました。
ふと心配になり振り向くと、、、地震の揺れに乗りながら剥き終わったりんごを食べる家内の姿がありました。

「あっ!このタイミングで栄養を摂るんだ。本能。たくましいな!」って思いました。

今でもリンゴをかじる「シャクン!!」って音が耳に残っています。

その時「この人と結婚したい」って思いました(笑)

結婚しようと思った瞬間のエピソードがずっと記憶に残っているって素敵ですね!

逞しい山津さんと奥さんのDNAを受け継いだお子さんの将来が楽しみです。

じゃあ、比較的スムーズに話しは進んだんですね?

そうですね。

実はイラストとか写真とかが趣味でした。
プロレベルとかでは無いんですけど。

この趣味を少しの収入に変える事と会社員として貯めたお金でしばらくの生活は見込めたので決断に至りました。

家内にも辞めてもしばらくは大丈夫な準備はしているという事だけきちんと伝えたら、スムーズに話は進みました。
準備について聞きたいんですが、カメラやイラストの趣味をビジネスに変える準備は何をされたんですか?

色々な交流会やオンラインサロンに参加して「フォトグラファー」や「イラストレーター」ですと自己紹介して回りましたね。

そこでできた人脈から得た知識も大きかったかもしれないです。

はじめはお金の稼ぎ方がわからなかったんです。

個人事業主や会社の代表を務められている人達と知り合い、話を伺うにつれてお金の稼ぎ方が徐々に理解できる様になりました。

まずは人との繋がりを増やす行動を取られた。

とはいえ、盤石の体制で辞めた訳ではないですね。
ギャンブルの感覚はあります。

でも、会社勤めを続けた場合のシュミレーションはかなりやりましたね。
ポジション、収入額、子供の成長に合わせた支出等を考えました。

それは素晴らしいですね。
大事な事ですけど実際にやる人は少ない事です。

で、会社員を続ける事と辞める事を比較して勝率の高い方に賭けたって事ですね?

そういう事です。

でも、会社員のシュミレーションはできましたけど、外の世界は僕にとって不確定要素が多いのでやはりギャンブル要素はあるのかなと思います。

なるほど。でも、不確定要素が多いって楽しいですよね?

そうです。
チャンスもそれだけ多いって事だと思います。
色んなところにチャンスがあると思うので、様々なところに顔を出す様にしていますね。

賭け事でも色んなところにBETする方がチャンスが増えますもんね。

色んな場所や人との出会いでチャンスが広がるのはもちろんですが、視野が広いままいれるというのもプラスの要素かなと思います。

会社を辞めて髭を伸ばす

髭はいつから伸ばしているんですか?

会社辞めてからずっとですよ。
僕、よく髭が伸びるんです(笑)

髭を延ばす前の会社員時代のお写真
誰?(笑)

髭は自分が好きなのもありますけど、人に覚えてもらいやすくなりました。

人に名前を覚えてもらえなくても「あの髭の人」で覚えてもらいやすくなるんですよ。

また、こんな変な髭が生えている奴は色んな場所に呼んでもらえるんです。

自分でも交流の場に行くことも多かったですが、そこから声をかけてもらえる様になったのは髭の力も大きいんじゃないかと思います。

好きで伸ばしているのもあるけど、きちんと狙いがあっての髭でもあるんですね。

昔はコミュ障

昔から、好奇心旺盛で社交性の高い方なんですか?

そんな事ないですよ。
めっちゃコミュ障でした。

そうなんですか?意外ですね。

なんか人見知りとか大人の男としてかっこ悪いなと思ってきたんですよ。
男のステージを上げたいなと思ったんです。

それで人見知りしないふりとかしてたら普通になってきました(笑)

それ、凄くわかります。

子供のころはクールな感じの一匹狼みたいのはカッコいいなって思ってましたけど、今はきちんと場の空気を作れたり合わせたりできる大人がカッコいいなと思います。

サバイバルを仕事に

では、会社を辞めてから今のサバイバルの仕事に至る流れを教えて下さい。

人がどうしようもない自然って面白いんですよね、、、

というと?

どんなにこっちが準備をしたところで、そんなの御構い無しなんですよね。

御構い無しに台風は起って海は荒れるし、頑張って張ったロープもどっかに飛んでっちゃうし、、、

でも、そうしていくと人間は工夫する様になるんです。

同じ場所にテントを張るとしても張り方を変えたりとか、失敗する事で技術が上がっていく、しかも自然を相手に。

自然がどんなに荒れてもなんとかできる位のスキルがちょっとずつ増えていくんですよ。

成長することに面白味を感じたんですね。

最初にハマるきっかけはどんな事だったんですか?

元々「無人島サバイバル検定」っていうのを友達がやってたんです。

元々アウトドアが好きな方だったのでそこに遊びに行ったのがきっかけですね。
参加してめっちゃ良かったです!

本物の夜の黒に浮き出る星の美しさや波の音や炎の音と戯れる内に会社員時代に凝り固まった考え方が解れていく様な感覚を覚えました。

獲物を獲って食するという事の本質も理解できました。
食に関して今までより感謝の心を持つ様になりましたね。

人間として大切な事が学べる場だとその時に感じたという事ですね。

その後、続けていくうちに「無人島サバイバル検定」をきちんと事業としてやろうという話になり、友人に誘ってもらってサバイバーエージェントという会社を作りました。

どの様な会社なんですか?

僕等は愉快な物事を世の中に提供したいんです。

その為に、先ずは無人島でのサバイバル体験をやっていこうと思っています。

無人島サバイバル検定とは?

無人島サバイバル検定ではどんな事をするんですか?

最初は割とカジュアルな内容で、みんながサバイバルというハードルを飛び越えやすい形を考えています。

基本的には火の起こし方やナイフの使い方、テントの張り方や獲物の獲り方を仲間と協力し合いながら学んでもらい、修了証をお渡しするという形です。

めっちゃ楽しそうですね!
虫とかも食べたりするんですか?

そこまでは、、、最初はもう少しカジュアルなところからスタートです。

実は、僕も虫を食べた事無いんですよ!

意外ですね(笑)

そうでしょ!
こんな奴、虫食べてそうじゃないですか(笑)
なので早く経験したいと思っています。

虫は質量に対して栄養価が高いんですよ。
もしもの場合に食べれる虫かどうかを知っておきたい。

これは虫だけの話じゃなくて知識を持っているかどうかが大事なのかなと思っています。

何事にも通ずる話ですね。

ロジカルに理解出来れば応用が利くんです。

例えば、火を起こす為に必要なものは「熱」「空気」「点火した火を保つもの」です。

それを理解していれば「車のバッテリーを使って火花を起こす事ができるな。」とかその場の状況で工夫ができる様になる。

その様な応用が利くベースの知識を得てもらうのが僕等の1つの目的でもあります。

なるほど、、、
状況に応じて使えるサバイバル知識を得れると。

なんか、動物として1段階強くなる感覚を得れますよ。

そういう強さへの憧れってありますよね。

筋トレとかしている人とかにもウケそう!

そうなんですよ。

それで言うと、様々な愉快な企画も考えているんですけど、その1つで「無人島でトレーニング」があります。

流木を使ったオーバーヘッドスクワットとか楽しそうでしょ?

自然にある物ってバランスが難しいのでハマった時の気持ちよさは格別です!

それって、SNSとかに上げたい人とかいっぱい居そう。
漫画のキャラクターの修行シーンを再現したりするのも面白そうですね。

他にも企画している事があるんですか?

あと無人島での恋活とか、脱出ゲームみたいなのも考えています。

毎日、色々と面白い事を考えながらニヤニヤしていますよ。

まさに無人島からの脱出!
どちらもめっちゃ面白そうですね。

今後やりたい事

僕らは「無人島サバイバル検定」を後々義務教育にしたいなと思っています。

日本の町に居ても様々な事が起こりますし、身を守る術をみんなが持っている事が大事なんじゃないかと思います。

家族がバラバラで被災する事も多いですから、みんなが基本的なサバイバル術を身に付けておく事で愉快で安全な世の中になるんじゃないかと思っています。

良いですね。
みんなが本質的な強さを身に付けれる気がします。

ただ、義務教育への制度に至るまでには時間がかかるだろうから、そこから逆算してまずは「大人がサバイバルを楽しんでいる姿を子供に見せよう」という事から始めています。

子供が大人に憧れる状態を作ろうと?

身近に尊敬できる大人がいる子ども時代って幸せだと思うんですよ。

健全な上下関係というか、コミュニティとして強い関係が築けると感じています。

確かに、、、
身近な大人の問題でもありますよね。
辛そうな大人達しか見ていない子供は不幸ですよね。

そうなんですよ。
嫌な事件とかもありますし、大人のカッコ悪い場面って目立っちゃうんです、、、

大人がちゃんとカッコいい場面が有るって良い事ですよね。

確かに、、、
カッコいい大人に出会った子供は健全な憧れと尊敬を抱いてますよね。
子供にとっても幸せな事だと思います。

あとは、子供達にとっていざという時に自分と人を助けれるスキルって自信に繋がるんですよ。

学校や家庭で嫌な事があった時もそういった精神的な強さが支えてくれたらいいなと思っています。

実は先日、小学校向けのサバイバル講習会を行ってきました。

沖縄とLIVEで繋いでサバイバルについて講演
子供たちも、保護者の皆さんもサバイバルについていい感じで学んでくれました。

子供らは容赦なく元気いっぱいでなんか嬉しかったです!

最高ですね!

サバイバルを通じて「カッコいい大人を作る」「強い心を持った子供を育てる」ってめっちゃ良い事業だと改めて感じました。

そうでしょ!
サバイバルって凄い可能性を秘めていると感じています。

インタビューを終えて

サバイバルの可能性を存分に感じれるインタビューになりました。

一度参加して、体験レビューも書きたいです。

本当に普通の会社員だった山津さんですが、普通の会社員である事のリスクを危惧し、本当に自分と家族が豊かになるのは外の世界ではないかと考え、飛び出した話は参考になる方も多いのではないでしょうか?

そんな山津さんですが、実は週に一度ひっそりとカレー屋さんを手伝われています。

店主の方がネパールで秘伝のレシピを習得し、直送スパイスで作るカレーは絶品です!

食べに行かせてもらいましたが、めっちゃ美味しかったです。

書いてたらよだれが、、、(*´Д`) 今週行こうかな。

そんな宿借りカレーマカリィさんは火曜日と金曜日の11:30~15:00限定で営業されています。(山津さんは主に金曜日におられるとか)
マカリィさんのTwitterがこちら
https://twitter.com/r10702

あと、無人島サバイバル検定を運営している「株式会社サバイバーエージェント」のHPがこちら
https://survivoragent.com/

「人生というサバイバルに、最高にエキサイティングな体験を。」ってカッコいい!
興味のある方は無人島サバイバル検定に参加してみて下さいね。

それでは、また!

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