採用担当者目線の【グループワーク】評価ポイントと対策

こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。

中卒キャリアコンサルタントの渡邊です。

今日は就職活動における「グループワーク対策」を取り上げたいと思います。

「評価ポイントが分からない。」

「色んな発言が出て進行が滞るし、意見もまとまらない。」

自己分析や企業分析、面接対策には力を入れている人も、グループワーク対策に時間を割かない就活生も多く、苦手としている方も多いですよね?

でも実のところ、グループワークはその後の面接にも繋がる大チャンスな事はご存知でしょうか?

今日は、そんなグループワークの評価ポイントや対策をお伝えしていきたいと思います。

グループワークとは?

グループワークとは採用選考方法の1つで、集団で与えられたテーマに沿って成果物を作成したり、話し合ったりします。

話し合いの過程グループの中での振る舞い方で評価が決まります。

グループワークを練習するには、人数が必要な事もあり、対面の面接よりも練習量が確保できずに苦手としている方も多いようです。

しかし、その分、対策を立てれば優位に立てるチャンスでもありますし、目立つ結果を出せば一次面接でも優位な状態でスタートできる可能性もあります。

グループワークの2つの型

そんな重要なグループワークですが、実施方法によって2つの型に分かれています。

  • 作業型
  • 議論型

作業型

作業型では、テーマに沿ってグループで作業を行い、最後に成果物を提出します。

作業型のお題の例
  • 〇分以内に、画用紙を使ってできるでけ高いペーパータワーを作る
  • カードから情報を集めて地図を作る
  • 市販のボードゲームや推理ゲームを行う

議論型

テーマに沿ってグループで話し合いをし、意見の取りまとめを行い、最後に発表を行います。

グループディスカッション(グルディス・GD)と呼ばれる場合もあります。

議論型のお題の例
  • 1万円を半年後に100万円にする方法を考える
  • 選挙投票率を上げるにはどうすれば良いか?
  • 社員満足度が高まる施策を考える

作業型も議論型もグループの成果が良いに越した事はありませんが、採用担当者が注視している評価ポイントは別にあります。

成果を求めるがあまり、大事な評価ポイントを見失わないように注意してください。

グループワークの2つの評価ポイント

では、グループワークはどの様な評価ポイントがあるのでしょうか。

多くの評価ポイントがありますが、まとめると以下の2つです。

  • コミュニケーション力
  • 論理的思考力

コミュニケーション力

グループワークで採用担当者に一番注目されているポイントが集団におけるコミュニケーション力です。

どんなに良いアイデアを出そうとも、協調性を感じられない、自分を目立たせようとする発言や行動はマイナス評価に繋がります。

自分を抑えてでも、グループのメンバーを引き立てる行動や発言の方が評価されます。

例えば、発言が少ない人がいれば、その人の発言を引き出す質問をする。要約やまとめを行いながら、メンバーの共通理解を得ながら進行する。これらができると評価が上がります。

解っていても実際にワークが始まると時間制限に焦ってしまい、置いてきぼりのメンバーが出てしまったりしまいがちです。

良いアイデアを出す事より、周囲への気遣いを優先する位で丁度良いと思います。

論理的思考力

作業型のグループワークではゴールが明確な場合が多いのですが、議論型のワークではゴールが抽象的な状態でスタートします。

その為、いざグループワークになると、それぞれの価値観が交錯し、多くの意見が出ます。

それぞれの意見を集約し、時間内に答えを出すのは想像以上に難しいものです。

そんな時に、論理的思考力を駆使してメンバーを導けば評価に繋がりやすいです。

ポイントは、事実と意見を切り分けて考える事と、「何故そう思うか?」という納得感のある理由を伝えられるかだと思います。

役割は重要なのか?

グループワークでは、役割を決める事があります。

会社から役割を最初に決めるようにアナウンスがある場合と、指定されない場合があります。

主な役割は3つです。

  • リーダー(司会)
  • 書記
  • タイムキーパー

リーダー

リーダーは、進行や意見の取りまとめを行う役割です。

メンバーの発言を引き出したり、作業や議論の方向性を決める事が求められます。

書記

書記はメンバーが出た意見を記録する役割です。

記録しながら情報を整理できる力があるとグループの助けになります。

タイムキーパー

グループのタイムマネジメントを行う役割です。

残り制限時間とワークの進行度合いに応じて、メンバーに時間的な注意を伝える役割です。

3つの役割はどれも重要です。

その為、役割に志願した方が評価は高いと考えがちですが、個人的には役割につかなくても問題ないと思います。

ただのメンバーであってもリーダーシップは発揮する事はできますし、時間を気にしながら進める事も可能だからです。

やりたいと志願する人がいるなら譲り、グループに足りない部分を補う位の心構えでいると良いと思います。

4つのグループワーク対策

ゴールを設定

一番重要で一番難しいのがゴール設定です。

作業型のグループワークはゴールが明確な事が多いですが、議論型ではゴールが抽象的な事が多いです。

アイデアを出し合う前にゴールを具体化する方がアイデアが出しやすくなります。

具体化の例

(お題)

お酒の認知度を高める方法を考えて下さい

↓↓↓

(具体化)

酒造メーカーの立場で、日本酒を海外の顧客に広める方法を考える

これが非常に難しいもので、ちょうどいい塩梅をグループで統一するのに苦戦をします。

もう少し抽象度を上げて「酒造メーカーの立場で、日本酒を広める方法でもいいんじゃないか?」

逆にもっと具体化する意見もあり、「海外の顧客でも男女とか年齢層とか絞った方が良いのでは?」とか「日本酒の銘柄も絞った方が良いのでは?」など、まとまりません。

そもそも答えが無い事から最適解を探すので仕方がない事ではあります。

しかし、ここに時間を掛け過ぎると「アイデア出し」や「まとめ」の時間が無くなります。

長くなりそうなら、「一旦これで進めてみてアイデア出しをしませんか?上手くいかなければ戻りましょう。」と進行を諭しましょう。

意見が多くなり過ぎたら「時間制限もあるので、条件を〇つに絞りませんか?」などを提案して議論の広がりをコントロールします。

こうした場をコントロールができる人は、良いアイデアを出した場合よりも評価が高くなると思います。

良いアイデアを生む事よりも、グループが上手く機能するような行動や発言に尽力しましょう。

相手の意見を引き出す質問

先述の通り、集団でのコミュニケーション力が評価されるグループワークでは、意見を出すよりも意見を引き出す側にまわる事をオススメします。

積極的なメンバーの発言や行動が中心になりがちなので、発言の少ないメンバーに質問したり、役割をお願いしたりしましょう。

メンバーの意見に対し「何故そう思うか」を深堀りする事でフォローするのも良いと思います。

情報共有を重視

グループワークでは情報量が多い為、置いてきぼりになるメンバーが出たり、ゴールから反れてしまったりが多発しがちです。

「それってこういう事だよね?」と確認や要約を自然に行うと情報共有されますし、議論がブレないように最初に決めた具体的なゴールを途中で確認しましょう。

ついて来れていないメンバーがいる時も、全員に向けて状況を改めて再確認する事で議論に復帰してもらいます。

意見をまとめる

グループワークでは人数が増えれば増える程、まとめるのが大変です。

多くの場合で議論が白熱し、時間制限に余裕を持ってまとめに入れない事がほとんどです。

ポイントは、最初に定めた「具体的なゴール」と反れていないかを確認する事。

多くのアイデアが出過ぎてまとまり辛い場合は、「3つに絞りませんか?」など数を明確、かつ少数に絞ってしまうのが有効だと思います。

完璧は目指さなくていい

今日は、グループワークについて評価ポイントや対策をお伝えさせて頂きました。

結論、グループワークは非常にムズカシイものです。

おそらく、就職先の社員が行ったとしても最適解を出すのは難しいお題がそもそも出ていると思ってください。

なので、結果を完璧にする事に注力するよりは、「グループが協力して、時間制限内に70点の答えがきちんと出ており、全員が理解している状態をつくる」を目指して下さい。

時間制限内にグループとしてそれなりの答えが出ており、グループの為に力を尽くした事が伝われば選考は通過します。

結果を出す事にこだわり過ぎないように注意してくださいね。

さて、テキストベースでグループワークについてできる限りお伝えさせて頂きましたが、やはり実践に勝るものはありません。

就活生同士集まってお伝えした内容を意識して模擬グループワークを何度かやってみる事をオススメします。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。

それではまた!

中卒キャリアコンサルタント 渡邊 和真

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