こちらの記事に興味を持ってい頂きありがとうございます。
キャリアコンサルタントの渡邊です。
今日はインターンシップについて書きたいと思います。
私が大学生からキャリア相談を受けた際、質問内容で面接対策の次に多いのがインターンシップについてです。
インターンシップへのメリットもよく聞く反面、「低賃金でこき使われるだけ」や「社会人経験としては役に立つ内容では無い」などの否定的な意見も耳にした事から不安や疑問を抱えている学生が多いようです。
今日はそんなインターンシップについてよく聞かれる疑問点を解説していきたいと思います。
インターンシップとは?
そもそもインターンシップとは、就活を控えた学生が、興味のある企業の就業体験を行う事を言います。
短期インターンシップは1日~1週間程度で、長期インターンシップは数週間から長いものだと1年間という場合もあります。
長期的なものだと報酬が出る場合もあり、興味のある仕事の経験も積む事ができる為に多くの学生が参加しています。
最近ではオンラインでのインターンシップも行う企業も増えてきましたので、地方の学生も遠方の企業のインターンシップに参加できる環境も整ってきました。
手軽に受けれる環境もあり人気のインターンシップだと倍率が1000倍とも言われており、参加が困難な場合もあります。
短期と長期の違いは?
短期と長期の期間に明確な区切りがある訳ではありませんが、1日~1週間程度が短期、数週間~1年間というのが長期というのが一般的ではないでしょうか?
短期インターンシップは、期間が短い為、本格的に職業体験という訳にはいきませんので、会社見学や短期間で行えるワークショップが中心になります。
「少し興味がある業界に触れてみたい」や「色んな会社の雰囲気の違いをライトに体験したい」などの場合は短期インターンシップが向いていますね。
その分、情報量としては少なくなりますので、深く業界研究をする上では物足りないかもしれません。
長期インターンでは、社員の補助として実際に行われている会社の業務を行う事になりますので、短期インターンシップよりもリアルな職業体験ができます。
数か月単位のインターンシップとなれば、社員の方とも関係性が築けるので、会社や業界の実情を深く知れる可能性もあります。
ただ、その分他の学業やゼミやアルバイトに割く時間が減る事にはなりますので、長期インターンシップを選ぶなら、時間を割くだけの価値がある企業をしっかり選びたいところですね。
業界・企業理解は深まるのか?
これは選んだ企業によってかなり差が出てしまうのは事実です。
就職して仕事をするという事は、顧客を満足させて売上をあげるというビジネス活動を目的としています。
ですが、インターンプログラムは、企業によって目的が様々です。
- 学生の目線や立場からビジネス活動に貢献してもらう為
- 学生への教育の為
- 企業のイメージアップの為
- 有望な若手人材発掘の為
目的が違えば、任せる仕事内容も教育内容も対応も変わってしまいます。
その為、「就活をする上で、業界選びの参考になった」と思われる方がいる反面で、実際に数カ月~半年位のインターンを行い「この仕事面白い」と感じてその仕事に就いた結果、「思っていた仕事と全然違った」という方もたくさんおられます。
業界・企業理解を深めるインターンシップがしたい
その場合は、必ずインターンプログラムの詳細を確認しましょう。
インターン募集の概要欄の確認はもちろんですが、長期インターンなら必ず面接が行われます。
その際に遠慮なくプログラムの詳細を質問してください。
必要な情報を理解しようと質問のできる人材は、評価の対象となりますのでインターン参加の可能性も上がりますから「こんな事聞いていいのかな?」と思う事も遠慮なく質問していきましょう。
リアルな話が聞きたい
無事にインターンシップに参加できたなら「業界について」「会社について」本音が聞きたいところです。
ですが、そこはインターン生はお客様扱いされている場合も多く、与えられる情報に制限されている事も少なくありません。
「インターン生に○○のような話はしてはダメ」と社員に指導がされている事もあります。
そんな中でよりリアルな情報を収集したいならば社員の方と仲良くなるのが一番です。
人間は誰しもが距離が縮まった人には本音を漏らすものです。
更に、仲よくなれば面倒も良くみてくれるようになったり、教育に力を入れてくれたりとメリットが大きいので、コミュニケーション力に自信がある方はどんどん社員の方と距離を縮めて可愛がられてください。
就活で有利になる?
個人的にはガクチカの1つに過ぎないと思っています。
他にも「学業」や「ゼミ」や「サークル活動」や「アルバイト」など、きちんと面接でアピールできるエピソードがあるならインターンシップの話が特別有利だとは言えないと思います。
ただ、インターンプログラムが実践的な内容で、実績が定量的に伝える事ができる内容ならアピール材料として有利かもしれませんね。
インターンから直接採用される?
直接スカウトされたり、序盤の選考が免除されたりする事は確かにあります。
ですが、インターンで目に留まり、わざわざ企業からスカウトされるような人材は、おそらく採用選考でも結果を出せる人材なのではないかと思います。
ただ、面接が極端に苦手でも、仕事の結果に直結するような一芸を持っている人材とかならインターンからの直接採用を狙うのも1つの戦略かもしれません。
大手企業と中小企業参加するならどちらが良い?
大手企業のインターンプログラムは、教育プログラムに従った「しっかり楽しみながら学べる」という内容が多いというイメージです。
作りこまれている分、概ね参加者の満足感は高いものが多いものの、若干リアルさに欠け、実践的でない場合もあります。
中小企業のインターンプログラムは、より実践的で、場合によっては社員の方と変わらない業務を行う事もあります。
更に個別で対応してくれるケースも多く、インターン生の能力に合わせて任せる内容を臨機応変に変えてくれる企業もあります。
ただし、任せられる仕事に結果が求められる事も多く、厳しい指導やプレッシャーを感じながら業務を行う事になる可能性もあります。
インターンシップには参加するべき?
インターンシップは確かに企業によって目的が違う分、得られる経験にミスマッチが出てしまう場合があります。
ですが、学校生活やアルバイトでは得られない経験を得られるチャンスでもありますし、自分のキャリアを選ぶきっかけにもなりますので積極的にチャレンジして欲しいと思います。
最初は短期インターンを複数社経験して傾向をつかんだり、自分の興味の方向性を絞っていくのがオススメです。
そこで社会人とのコミュニケーションに慣れていければベストですね。
そして、長期インターンに挑む際には、前もってインターンで何を得たいかを明確にしておきましょう。
- 何かの能力を成長させたい
- その会社のことを知りたい
- その業界のことを知りたい
- 自分がその仕事に合っているのかを知りたい
- 人脈を作りたい
その目的に沿ったインターン先を探せばよい結果に繋がりやすいのではないでしょうか。
是非、貴方にぴったりなインターン先を見つけて有益な職業体験をして下さいね。
ここまでお読み頂きありがとうございます。
この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。
それではまた!
国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真