この記事に興味をもって頂きありがとうございます。
キャリアコンサルタントの渡邊です。
今日は、戦略と戦術についてお伝えさせて頂きます。
皆さんは戦略と戦術の違いは理解されていますか?
よく似た言葉なので、混同されている方も多いようですが、ビジネスを行う上で違いを理解しておく事が必要になります。
特にリーダーポジションを目指している方は理解しておきたいところです。
今後、戦略や戦術を考える立場になる為にも違いを理解しておきましょう。
戦略と戦術の違い
戦略も戦術も元々は軍事用語です。
軍事用語としての戦略は、戦争に勝つ為のシナリオを描き、進軍経路や兵力の効率的な運用方法を計画する事です。
戦術は、最終的な戦争に勝利する為、各局地戦場においてどの様な作戦で兵士が動くのか方策を計画する事です。
戦略と戦術の関係性を図にしております。
次にビジネスにおける戦略や戦術の意味をお伝えします。
戦略の意味
戦略(英: strategy)は、一般的には特定の目的を達成するために、長期的視野と複合思考で力や資源を総合的に運用する技術・応用科学である。
Wikipediaより
向かうべき指針を計画するのが戦略です。
目的に向かう為の方向性やどうやって目的に向かうかを、大局的・長期的な目線で計画する事です。
戦術の意味
戦術(英: Tactics)は、作戦・戦闘において任務達成のために部隊・物資を効果的に配置・移動して戦闘力を運用する術である。
Wikipediaより
戦略を進める為の手段が戦術です。
戦略を進める上での具体的な施策や課題解決を局地的・短期的な目線で計画します。
その戦略を進める上で具体的な施策を考えるのが戦術です。
戦略と戦術の具体例
具体例1.富士山に登る
一つ目の具体例は富士山に登る計画を立てたとします。
目的は山頂で後光を見る事にします。
その場合の戦略では、登る日時やメンバーやルートを決めます。
戦術では、山小屋への到着時間から逆算して出発の時間を決めたり、必要な準備物を整えたりします。
具体例2.イベント企画
2つ目の具体例は結婚式の二次会の計画を立てます。
目的は参加者に楽しんでもらい、二次会を盛り上げる事。
その場合の戦略は、二次会のプログラムを考え、会場とゲストの選定を行います。
戦術では、スタッフの役割分担、席決めや演出の方法、ゲームの景品の用意や予算管理を行います。
戦略と戦術を考える為のポイント
次に戦略と戦術を立案する場合のポイントをお伝えします。
ポイント1.まず戦略を立て、次に戦術を考える
現実の問題に直面すると、戦略を忘れて戦術を先に考えてしまいがちになります。
戦略を進める為の戦術である事を忘れてしまい、戦術だけを考えているとその場しのぎになり、結果的に全く目的に向かっていない事にもなりかねません。
その為、
- 目的は何か?
- その為にどの様な戦略を立てるのか?
- そして、どんな戦術で戦略通りにシナリオを進めるか?
この様な順番に考える事で目的に向かって歩みを進める事ができるのです。
原因は、戦術を指示されて戦略が伝えられていないので起こる事が多いと思います。
ポイント2.戦術は戦略を進める為の手段
戦術は、戦略で立てたシナリオを進める為の手段だという事を忘れずに考えます。
単体で良いアイデアが思い浮かぶ事もあるかもしれませんが、結果的に戦略を進める為の有効性で判断します。
現状の資源をどう活用すれば、描いたシナリオ通りに事が運ぶのかを今の視点から考えて実行します。
その積み重ねで戦略を踏襲していく事で、目的を達成する事ができるのです。
まとめ
今日は戦略と戦術についてお伝えさせて頂きました。
戦略は目的達成の為のシナリオで戦術はシナリオを進める為の手段でした。
つまり、戦略だけでは具体性が無くて「絵に描いた餅」になる可能性がありますし、戦術だけでは目標が無くてその場しのぎになる可能性があります。
戦略と戦術の両方が揃ってこそ、目的達成への効果が得られる事だとご理解頂けましたでしょうか?
どの様なビジネスを行っていたとしても、
「目的に向かった戦略は立てられているか?」
「戦略に合わせた戦術を考えられているか?」
「今行っている戦術は戦略に沿っているか?」
これらを再確認しながら進める事で、間違えずに目的達成に近づく事ができると思います。
是非、自分のビジネスにも取り入れて考えてみて下さいね。
それではまた!
国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真