こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。
キャリアコンサルタントの渡邊です。
今日は、未来志向と現実志向について書いていこうと思います。
「あなたには、将来の達成したい目標や夢はありますか?」
私は普段から採用担当として面接でこの質問を投げかけています。
すると、多くの方はあまり明確な答えが返ってきません。
そして、何故か「ありません。」と答える方はほとんどいないんです。
これは、将来を見据えて行動している方が評価されると感じているからだと思います。
本当にそうなのでしょうか?
今日は考えていきたいと思います。
未来志向と現在志向とは、どういう意味か?
未来志向とは、将来を優先する考え方で、現在志向とは、今を優先する考え方です。
一般的には、未来志向は将来を見据えて行動できる人で、肯定的に捉えられます。
- 未来を見据えて、今欲しいものを我慢して貯金や投資に回す。
- 将来を考えて、プライベートで遊ぶ時間を削ってでも自分の成長させる勉強をする。
この様に未来志向は、肯定的で、意識の高い人達に使われる事が多いです。
そして現在志向は、未来志向の逆のイメージで、今を優先する人という事になります。
- 貯金したいと思っているのに、欲しいものを買ってしまう。
- 本を読もうと思っているのに、友人に誘われて遊びに行ってしまう。
現在志向は、未来より目先の利益を優先してしまう、意志の弱い人という形で使われる事が多いです。
キャリア視点の未来志向
キャリア視点での未来志向は、10年後や5年後の在りたい姿をイメージし、そのビジョンを達成させるために必要な行動を行う事です。
世の中の成功者の多くが、「夢を持て!」「達成したい目標から逆算して物事を考えろ!」と言いますが、それらは未来志向の考え方です。
将来に向かうべき目標があるからこそ、辿るべき道が分かるというのは、理にかなっていると思います。
そして、将来を見据えている以上、ほとんどの場合で今よりも高みを目指しているはずです。
その為、上昇するパワーも生まれやすく、成功する要因になるのでしょう。
キャリア視点の現在志向
キャリア視点での現在志向は、今、目の前にある現実に力を注いでいれば、そこから延長線上にキャリアの発展があるという考え方です。
将来が見えていなくても、目の前にあるやるべき事、やらなければならない事に注力していれば、周囲から認められて新たなチャンスが舞い込んできたり、昇進や新たなポジションでの役割ができたりする事があります。
以前に、計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)というキャリア理論について書かせて頂きましたが、この理論も現在志向のスタンスになります。
計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)についてはこちら↓↓↓
実際に、「現実に向き合う内にいつの間にか、今の地位にいた。」という成功者もおられます。
有名な、ホリエモンこと堀江貴文さんも夢を語っておられるのは見たことありません。
以前、何かのインタビューを拝見した際に、「今、目の前にある興味のある事に力を注いでいたら、そのうちまた興味のある事が現れるからその繰り返しなだけだ。」みたいな話をされていました。
まさに現在志向ですね。
未来志向と現在志向、どちらでキャリアを歩むべきか?
さて、あなたは未来志向と現在志向、どちらでキャリアを歩んでおられますか?
以前までは多くの方が未来志向を推進していましたが、最近では現在志向にシフトしている印象を受けています。
その中で私が気になるのは、現在志向を選んでいる方々の多くが、未来志向に心惹かれているにも関わらず、それを選べない為に現在の風潮に合わせて、妥協した現在志向を肯定しているように感じています。
確かに未来を描くのは、苦手な方からすると大変です。
ですが、それでは、今、目の前にある現実に対して真摯に向き合う事や、楽しむ事ができていないのではないでしょうか?
個人的な考えとしては、未来志向と現在志向のバランスが重要だと思います。
未来志向の上昇する力や推進する力は強いので、ある程度の未来を描いている方が有利なのは間違いないでしょう。
その中で、VUCA(予測困難)な時代と呼ばれています。
その予測困難な時代の中で、目の前に起こった現実に向き合う事も重要で、そして現実の変化に合わせて面倒でもその度に未来を修正する事ができれば理想的だと思います。
自身のキャリアに向き合うというのは大変で、奥深く、なかなか答えのでない事なのですが、是非とも時間をとって考えて頂きたいです。
もし、お一人で難しい場合は我々の様なキャリアコンサルタントを頼って頂くのも1つの方法だという事も知っておいてください。
それではまた!
国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真