究極の人間観察法!渋沢栄一の【視観察】は人の本質を見抜く

こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。

キャリアコンサルタントの渡邊です。

今日は人間観察についてお伝えしたいと思います。

心理学者のアルフレッド・アドラーは、「人の悩みの9割は人間関係である」と言ったそうです。

確かに、人間関係で悩みを抱えている方も多いと思います。

そんな人間関係においても重要な要素となる「人間観察」ですが、私は常日頃から人材に関わる仕事をしている事もあり、非常にこの人間観察を重視しています。

その中でも、大事にしている人間観察法が、渋沢栄一さんの「視観察」です。

シンプルながら奥の深い考え方なので、人の本質の見抜き方を身に付けたい人は是非とも読んでみて下さいね。

「視観察」を説いた渋沢栄一とは?

渋沢栄一とは、幕末から明治にかけて活躍された人物で、武士であり企業家です。

2024年に発行される1万円札の肖像に選ばれた事から、一時期、話題になりました。

更に、2021年の大河ドラマ「青天を衝け」は渋沢栄一が主人公のようですね。

幕末は幕臣として徳川家最後の将軍である徳川慶喜に仕え、明治維新後には、明治政府の大蔵省の官僚として財政政策に関わり、その後は退官して、多くの会社の設立に関わる実業家になるという、パーフェクトキャリアの人物です。

渋沢栄一が設立に関わった会社(抜粋)

第一国立銀行(現、みずほ銀行)

東京海上火災保険(現、東京海上日動火災保険)

王子製紙(現、王子製紙と日本製紙)

田園都市(現、東急)

帝国ホテル

京阪電気鉄道

東京証券取引所

麒麟麦酒(現、キリンホールディングス)

サッポロビール(現、サッポロホールディングス)

東洋紡績(現、東洋紡)

なんと、会社設立に関わった数は500社以上とも言われており、「日本資本主義の父」と呼ばれているそうです。

更に、社会貢献活動にも積極的で、ノーベル平和賞へのノミネートもされています。

あの、日本赤十字社の設立にも関わったそうです。

そんな偉大な功績を残した人物である渋沢栄一が大事にしていた人間観察法が「視観察」です。

視観察とは?

視観察とは、人間観察をする時の3つの視点の事です。

「視」=その人の見た目や行動を見る

人の一番わかりやすい部分ですね。

「普段から本を読んでいる事が多いから賢い人だろう」

「メンバーのサポートする様な動きが多いので気遣いができる人だろう」

その人の行動を観察するのが「視」です。

「観」=その人の行動の動機を見る

何故、その行動を行っているのかという部分に着目します。

「メンバーをサポートする動きが多いのは、チームを上手く機能させる為

「メンバーをサポートする動きが多いのは、自分が周囲の信頼を得る為

行動が同じでも、動機が変わると人の評価が変わる例です。

人は「何をしているか?」だけでなく「何故それを行っているのか?」を観察しましょう。

その人の行動の動機を観察するのが「観」です。

「察」=その人が何に喜びを得て満足しているかを見る

その人の行動や動機は、脚色する事ができます。

例えば、「お客様の為に仕事をしています」と言いながら、実は自分の利益だけを優先している人もいますよね?

こういった人の本質を見るにはどこを見ればいいのでしょうか?

その答えが、「察」その人が何に喜びを得て満足しているかに着目します。

「世の中の貧困に苦しんでいる人達を救いたい」と言いながら、毎日、会社の経費で遊びまわり、贅沢をしているなら、それがこの人の本質だという事です。

「君の幸せだけを考えているよ」と言いながら、毎日、ろくに仕事もせずにパチンコ屋に並んでいる人は、それが本質だという事です。

確かに、言葉や行動はその気になれば飾る事ができますが、日常での楽しみや喜びには、その人の人間性がついつい出てしまう気がしますね。

その人が何に喜びを得て満足しているかを観察するのが「察」です。

ちなみに、偉大な渋沢栄一もプライベートでの女性関係はだらしなかったそうです。

さて、渋沢栄一の本質もだらしない、欲望に負けてしまう人物なのか?

それとも、それだけの功績なのだから、女性関係位は仕方ないと考えるか?

さて、どちらでしょうか?

まとめ

今日は、渋沢栄一の人間観察法「視観察」についてお伝えさせて頂きました。

「視」=その人の見た目や行動を見る

「観」=その人の行動の動機を見る

「察」=その人が何に喜びを得て満足しているかを見る

やはり、「察」がポイントになりそうです。

「人間の本質はその人の喜びや満足にある」というのは、相手を信用するのかを測るには重要な手段なので、常に頭に入れておきたいですね。

とはいえ、「視」の見た目や行動に気を付けている人や「観」の動機をつくるのが上手な人は、ついつい信用してしまいそうになります。

宗教やビジネスにおいても「視」の見られ方や「観」の動機を魅力的に創り上げる事で世の中の支持を集めている人もたくさんいますよね。

自分の信じている人も「察」で見てみると、その人の本質が見えてくるかもしれませんよ。

私も人間関係を構築する際に「察」は非常に重要視しています。

是非この視観察という人間観察法を活用して、良好な人間関係をつくって下さいね。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。

それではまた!

国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真

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