人が神になる?神となった日本の偉人達

こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。

キャリアコンサルタントの渡邊です。

今日は、神様になった歴史上の人物である、「人物神」をご紹介しようと思います。

日本の神様は、神話で語られる神様山の神風の神の様な自然の神様、使い続けた物に宿る神様、色んな神様があり、八百万の神と呼ばれています。

その八百万の神の中には、人として生を受けながら、亡くなって神様となった人物神もたくさんおられます。

中には、昔、教科書で習った有名な人物もいます。

日本の偉人たちが、どんな神様になって、どこに祀られているのか。

少し調べてみたのでご紹介しますね。

何故、人が神になったのか?

これまで人物神になった偉人達は、どの様な経緯で神様になったのでしょうか?

大きく分けると2つの理由です。

人が神様になるには
  1. 生前に歴史的な業績を残した場合に、神として祀る事で後世に伝えていこうとするもの
  2. 大きな恨みを残して亡くなった人物が、祟りを引き起こすことを恐れ、鎮めるために祀ったもの

やはり、多大な業績を残したからこそ歴史上の偉人達が神として祀られるのですね。

神となった偉人達

戦国三英傑 信長・秀吉・家康

日本の歴史の中でもトップクラスの有名人である「織田信長」「豊臣秀吉」「徳川家康」戦国三英傑も神として祀られています。

3名共に現在の愛知県出身で、戦国時代天下統一まで導いた英雄です。

織田がつき 羽柴がこねし 天下餅 座して喰らふは 徳の川

江戸時代の短歌

江戸時代にもこの様な短歌が詠われるほど、この3人の天下統一までのストーリーは有名だったんですね。

※ちなみに、羽柴は豊臣秀吉の旧姓です。

京都市の建勲神社(たけいさおじんじゃ・けんくんじんじゃ)に織田信長

京都市、大阪市、名古屋市の豊国神社豊国大明神として豊臣秀吉

栃木県日光市の東照宮東照大権現として徳川家康

それぞれが祀られています。

陰陽師で有名 安倍晴明

陰陽師として有名な安倍晴明も神として祀られています。

陰陽師とは、占術や祈祷を行う人達ですね。式神飛ばして妖怪を退治したりは物語上の脚色だと思います。(あたりまえ)

ですが、彼が祈祷する事により、病が治ったとか、雨乞いに成功したとか、すごい伝説の持ち主です。

京都市の晴明神社、大阪市の安倍晴明神社、東京都の立石熊野神社など全国各地に安倍晴明は祀られています。

日本史といえば、大化の改新! 藤原鎌足

日本史を習い、最初に覚える元号と言えば645年の大化の改新ではないでしょうか?

大化の改新での主人公である中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)と中臣鎌足(なかとみのかまたり)は歴史に詳しい方じゃなくても覚えていると思います。

中大兄皇子はその後、天智天皇となり、側近の中臣鎌足に内大臣と藤原の姓を授けました。

こうして中臣鎌足は、日本最大の氏族である藤原氏の始祖となり、死後は神として祀られています。

奈良県桜井市の談山神社(たんざんじんじゃ)、大阪府四条畷市の忍陵神社(しのぶがおかじんじゃ)に祀られています。

乃木坂46 乃木希典

乃木といえば、乃木坂46が有名でしょうか?

その乃木坂の地名の元になっているのが乃木希典です。

明治時代の代表的な軍人で、日清戦争、台湾総督を経て、日露戦争では第三軍司令官、その後は陸軍大将、軍事参議官となり、明治天皇の絶大な信頼を得て、昭和天皇も通われた学習院院長として次世代の教育にも貢献した人物です。

清廉潔白な人物で、軍服を片時も脱がなかったとう逸話が残されています。

戦争で子を亡くし、最後は明治天皇の死に際し、妻と共に殉死されました。

東京都の乃木坂にある乃木神社に祀られています。

日本屈指の名君 保科正之・上杉鷹山

保科正之は江戸時代初期の人物で、会津藩の初代藩主です。

上杉鷹山は江戸時代中期の人物で、米沢藩の9代目藩主です。

どちらも日本の歴史上、屈指の名君と呼ばれています。

保科正之は、将軍家光の異母弟で、殉死の禁止大名証人制度の廃止治水工事火災対策福祉政策など幅広い成果を挙げた名君です。

福島県耶麻郡猪苗代町の土津神社(はにつじんじゃ)に祀られています。

上杉鷹山は、財政難の藩を徹底的に無駄を省く政策財政再建を行い、教育も奨励、伝国の辞が有名です。

伝国の辞とは、藩主としての心得3条です。

伝国の辞

一、国家は先祖より子孫へ伝え候国家にして我私すべき物にはこれ無く候

一、人民は国家に属したる人民にして我私すべき物にはこれ無く候

一、国家人民の為に立たる君にして君の為に立たる国家人民にはこれ無く候

「国や人民は藩主の私物ではなく、国や人民の為に君主がいる」という意味です。

山形県米沢市の松岬神社(まつがさきじんじゃ)に祀られています。

三本の矢 毛利元就

毛利元就は戦国時代の中国地方の大名です。

家督を継いだ際には小規模な国人領主に過ぎませんでしたが、一代で中国地方のほとんどを収める大名になりました。

三本の矢の教えは有名ですね。

三本の矢

死の間際の元就が、3人の息子を呼び寄せた。

最初は息子たちに1本の矢を渡して、折らせ、次に3本の矢を渡し、折らせた。

1本なら簡単に折る事ができたが、3本になると息子たちは誰も折る事ができなかった。

これにより、「1つひとつの力は小さくても3つの力が合わされば強力になる」という事を伝えたというのが3本の矢のお話です。

山口県山口市の豊榮神社(とよさかじんじゃ)と野田神社(のだじんじゃ)に祀られています。

征夷大将軍 坂上田村麻呂

坂上田村麻呂は、平安時代の武官です。

征夷大将軍に任じられて、東方の制圧を行いました。

元々、征夷大将軍というのは蝦夷を征討するという役割でした。

蝦夷と言うと、北海道のようなイメージを持つ方も多いかもしれませんが、本来は大和政権から見て東方に住む人々(関東、東北、北海道)を指します。

この蝦夷征討に多大なる功績を残したのが坂之上田村麻呂です。

この後、武家政権において、日本の最高権力者が征夷大将軍になったのは、坂上田村麻呂の活躍があったからこそです。

こうして、坂上田村麻呂は武神や軍神として信仰の対象になりました。

滋賀県甲賀市の田村神社に祀られています。

水戸黄門 徳川光圀

徳川光圀は、江戸時代の水戸藩の2代目藩主で、「水戸黄門」で有名ですね。

古典の研究文化事業に功があった人物で、「大日本史」という歴史書の編纂に着手しました。

水戸黄門で諸国漫遊をしているイメージですが、実際の徳川光圀は関東地方からほとんど出た事がないそうです。

大日本史の師纂の為に、各地に家臣を派遣した事や、蝦夷地の探検隊を派遣した事から水戸黄門の諸国漫遊のイメージがついたようです。

茨城県水戸市の常磐神社(ときわじんじゃ)に祀られています。

維新三傑 西郷隆盛・大久保利通・木戸孝允

幕末から明治初期にかけての英雄、維新三傑「西郷隆盛」「大久保利通」「木戸孝允」も神様として祀られています。

西郷隆盛は、薩摩藩の中心人物として、長州征伐からの薩長同盟王政復古の大号令といって歴史的な事件に関わります。

何より、江戸城の無血開城を成功させた事は、日本の未来を大きく変えた瞬間だと思います。

鹿児島県鹿児島市と沖永良部島、山形県酒田市、宮崎県都城市の南洲神社(なんしゅうじんじゃ)に祀られています。

大久保利通は、幕末では西郷を補佐して薩摩藩を主導

維新後は参議大蔵卿内務卿を歴任した実質的な明治政府の指導者と言える役割を担った人物です。

福島県郡山市にある大久保神社は、疏水の開通に尽力した大久保利通を称えて建立されました。

神社となっていますが、実際には鳥居や社殿はなく、顕彰碑のみが存在しているようです。

木戸孝允は、幕末の長州維新志士としては「桂小五郎」の名で、維新後は「木戸孝允」の名で知られています。

幕末は、藩の中心人物として、血気盛んな長州藩の不満を抑えながら薩長同盟を実現し、維新後は「五箇条の御誓文」の起草や廃藩置県などに尽力しました。

山口県山口市の木戸神社(きどじんじゃ)に祀られています。

神になった偉人、祀られている神社

調べ出すと、まだまだたくさんの偉人が人物神として神になっていました。

有名どころだけでもまとめてみました。

武田信玄

武田神社(たけだじんじゃ)山梨県甲府市

上杉謙信

上杉神社(うえすぎじんじゃ)山形県米沢市

源義経

白旗神社(しらはたじんじゃ)神奈川県藤沢市

義経神社(よしつねじんじゃ)北海道平取町

判官神社(ほうがんじんじゃ)岩手県宮古市箱石

平将門

神田神社(かんだじんじゃ)東京都

国王神社(こくおうじんじゃ)茨城県坂東市

駒形大神社(こまがただいじんじゃ)千葉県市川市

築土神社(つくどじんじゃ)東京都

御首神社(みくびじんじゃ)岐阜県大垣市

鎧神社(よろいじんじゃ)東京都

楠木正成

湊川神社(みなとがわじんじゃ)兵庫県神戸市

二宮尊徳

報徳二宮神社(ほうとくにのみやじんじゃ)神奈川県小田原市

伊藤博文

束荷神社(つかりじんじゃ)山口県光市

菅原道真

菅原道真を祭神とする神社は天満宮と呼ばれ、全国各地にあり、総本社とされているのは以下の2社です。

太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)福岡県太宰府市

北野天満宮(きたのてんまんぐう)京都市

吉田松陰

松陰神社(しょういんじんじゃ)東京都

櫻山神社(さくらやまじんじゃ)山口県下関市

東郷平八郎

東郷神社(とうごうじんじゃ)東京都

東郷神社(とうごうじんじゃ)福岡県福津市

まとめ

今日は、日本の人物神について書かせて頂きました。

こうして調べてみると、様々な人物が神様として全国各地の神社に祀られています。

そして神社として祀られている場所も、やはり人物と関わりが深い場所でした。

こういう視点で歴史を見るのも面白いですね。

あまり考えた事なかったですが、好きな偉人の祀られている神社にお参りする旅行なんかも楽しいかもしれませんね。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。

それではまた!

国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真

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