こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。
キャリアコンサルタントの渡邊です。
今日は会社で意見を取り入れてもらう方法について考えてみたいと思います。
普段から真面目に仕事に取り組んでいたら、様々な課題点が見えてくるものです。
- 業務フローを見直した方がいいのでは?
- もっと顧客志向で考えたいなぁ。
- 採用ターゲットは今のままで良いの?
- 教育制度に問題があるのでは?
- 営業資料の改善が必要かも?
これらは、真面目に仕事に取り組んでいるからこそ見えてくるものです。
しかし、もっと良くしたいという思いで気付いた課題を上司に提案しても取り合ってもらえない、、、
転職相談を受けていると、この様な不満を良く聞きます。
「せっかく提言しているのに全然聞いてくれない、、、」
「古いやり方に囚われて、新しい事を取り入れない組織なんだな。」
せっかくの前向きな意見を聞いてくれないなんて、モチベーションが下がりますよね?
そんな事から転職を考える方が後を絶ちません。
しかし、意見が通らない事を会社のせいにしてしまいがちですが、私は自分次第で意見が通る事の方が多いのではないかと思っています。
なので、今日は会社で意見を通す方法について考えてみたいと思います。
まずは、意見を通す際のよくある間違いをご紹介します。
意見を通す際のよくある間違い
よくある間違いその1.正論を言っている
意見を通す際に「自分は正しい事を言っている」と思っていませんか?
客観的に見ると、仕事の場において必ず正しい事なんてほとんどありません。
それぞれが自分の価値観や経験の中から良いと思う選択肢を取っているに過ぎないのではないでしょうか。
そんな中で「自分は正しい」と思っているのに意見が通らないと「正しい事を言っているのに通らない」と勘違いしてしまいます。
そして、もし仮に客観的に見て多くの人が賛同してくれる「正論」であったとしても、相手にとっては違うかもしれません。
そんな時に「正論だから」という理由では相手を動かす事はできません。
皆さんも、きっと「正論を言われてもなぁ、、、」なんて感じた事があるのではないでしょうか?
よくある間違いその2.直属の上司に伝えている
意見を通す際に、真面目な方ほど決められたルートで意見を通そうとします。
基本的には「報連相は直属の上司」と決められていれば、直属の上司に伝えます。
その上司が取り合ってくれなければ「下の意見を聞かない上司」となり、上司が上に話を通してくれたとしても通らなければ「下の意見を取り入れない会社」と決めつけてしまいがちです。
たしかに、直属の上司を飛ばして意見を伝えるなんて「上司が気を悪くするんじゃないか」とか考えてしまうと思います。
後で怒られたり、イヤミを言われたりしそうですもんね。
ですが、「意見を通す」という事を最優先にした場合、その相手に伝えるのが最適解なのでしょうか?
よくある間違いその3.相手に合わせて話ができていない
意見を伝える相手の立場や状況、性格を踏まえた上で提案はできていますか?
意見を伝える人にありがちなのは、「自分がどう思うのか」や「自分がどう考えるのか」ばかりを伝えようとしてしまいがちです。
- 自分の意見を前向きに考えてくれそうか?
- 相手が社内でどのくらいの影響力を持っているのか?
- 理論的なのか、感情的なのか?
これらの事を考慮せずに自分の思うままに伝えていると残念な結果に終わる可能性が高まってしまいます。
意見を通す際に考える事
考える事その1.影響力を高める
これが基本中の基本で、「何を言うか」よりも「誰が言うか」とはよく言いますが、現実的に一番大きなポイントだと思います。
現実的に、社会人一年目や二年目で会社への貢献度も低い状態では、よほど上手な提案でなければ採用される可能性は低いと思います。
ですが、与えられた職務で結果を残し続けていれば、次第に社内での「影響力」や「発言力」は上がっていき、周囲の人が自分の話に耳を傾けてくれるようになります。
これは組織の大きさに比例してかかる時間が変わり、大企業であれば影響力を高めるのに時間はかかりますが、スタートアップなどの小さな企業であれば短い期間で影響力を高める事ができます。
「短い期間で自分の意見を通るようにしたい」とか、「今、変えなければならない」という気持ちも理解はできますが、現実問題として影響力や発言力は必要で、転職した場合はまた貯め直さなければならないという事は理解しておいた方が良さそうです。
考える事その2.話す相手の順序を見極める
いわゆる社内政治と呼ばれる内容で、意見を通す順番は非常に重要です。
具体的には下記の内容から順番を考えましょう。
- 話の内容を前向きに捉えてくれそうか?
- 社内での影響力の強さは?
- 多数派に流されるタイプか?
前向きに捉えてくれそうなら早めに相談したいところですし、反対されそうな人なら周囲の意見を固めてから話すべきです。
影響力が強い人を味方につければその後の展開が楽になるでしょう。
そして多数派に迎合するタイプの人も後回しにし、賛成者が増えてから話を通せばすんなり賛成してくれる存在です。
順番によっては、その後の人間関係に角が立つ場合もあると思います。
その場合は人間関係をフォローする内容も併せて事前に考える必要がありますので気をつけてください。
考える事その3.相手のメリットに合わせて提案する
最後に、伝える相手に合わせてメリットを提案する事が重要だと考えています。
単純に「会社が良くなればいい」というのは社員全員の共通項ではありますが、「会社が良くなること」と言っても重要視する内容は人それぞれです。
- 会社の売上が上がりやすくなること
- 仕事の無駄を省くこと
- 社内での影響力を高めること
- 仕事の自由度が上がること
- 給料が上がること
- 女性が活躍できる環境を整えること
それぞれの思惑に合わせてメリットを提示していく事で意見の通りやすさは変わっていきます。
最後に
今日は会社で意見を取り入れてもらう方法についてお伝えさせて頂きました。
真面目に仕事に取組み、前向きに考えたにも関わらず、意見を取り入れてもらえないとガッカリしてしまいます。
それが続けばモチベーションも下がりますし、「辞めてしまおうか、、、」という思いにも発展してしまいます。
ついつい、意見が取り入れられないのは「上司のせい」や「会社のせい」にしてしまいがちですが、実は自分にできる事が残されている場合が多いのではないでしょうか?
意見を伝える相手は自分とは価値観の違う人間です。
相手の事を考えながら思いを伝えれば、道が開ける場合もあるのではないでしょうか?
まだ自分にできる事はあるかもしれませんので、是非とも探してみて下さいね。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。
それではまた!
国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真