こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。
キャリアコンサルタントの渡邊です。
今日は、人間の大事な心の働きについてのお話です。
私は、こちらの記事でキャリアを中心とした「学び」の記事を発信しておりますが、どうやらそれだけでは不十分な様です。
それが、今回ご紹介する「知・情・意」という考え方です。
【知・情・意】とは?
「知・情・意」とは、「知性」「感情」「意志」という3つの心の働きを指します。
「知性」「感情」「意志」の3つのバランスが取れている事が重要だという意味です。
もう少し、詳しくお伝えしますね。
まずは、それぞれの意味を考えます。
知識や思考の活用であり、解らない事を理解しようとする事です。
知る事や学ぶ事で知識を増やし、判断の基準を作る事でもあります。
このサイトに書かせて頂いている事も、主にキャリアの事を中心とした学びなので、知性を磨く為に書かせてもらっています。
喜怒哀楽を感じる事であり、現象に対する反応の事です。
そして、優しさや厳しさ等の一般的に「情」と呼ばれるものも感情です。
良くも悪くもエネルギッシュで、大きな力を生み出します。
日本語の「いし」と書く漢字は「意思」と「意志」があります。
2つともドイツ語wille(~したいの名詞)の訳語でほとんど同じ意味の様です。
ですが、一般的には「意思」の事は「考え」や「思考」という意味で使用し、「意志」は「重大な決意」のような強い想いに対して使用される事が多いですね。
夏目漱石の「草枕」冒頭
山路(やまみち)を登りながら、こう考えた
知に働けば角が立つ
情に棹(させば)流される
意地を通せば窮屈だ
とにかく人の世は住みにくい
夏目漱石「草枕」
知性はとても重要ですが、情を欠けば、人の共感や信頼を得る事はできません。
「情に棹させば」とは、感情に任せればという意味ですが、感情の赴くままに行動すれば流されて良くない結果を生み出す事もあります。
その為、感情を意志の力でコントロールする訳ですが、強すぎる意思は苦しさや窮屈さを生み出す可能性もあります。
見事に人間の3つの心の働き、相互作用を短い文章で伝えていますね。
だからこそ、「知性」「感情」「意志」のバランスが整っている状態が重要だという事です。
こんな人は要注意!【知・情・意】のバランスが崩れている例
では、知情意のバランスが崩れている例をご紹介するので、もし当てはまる様な事があれば気を付けて下さいね。
知性が高まると、人の知らない事を知ったり、判断のできない事もできる様になります。
その為、「何故こんな事も知らないのか!」と、「高慢な人」や「相手を見下してしまう人」になる事があります。
そうなれば、人との良い関係性を築く事が出来ずに孤立してしまいます。
そんな人は、優しさの様な情を磨いたり、意志を持って思い上がりそうな自分をコントロールする必要があります。
感情が高まると、エネルギーの消費が激しくなり、また相手に与える影響も強くなります。
哀しみの感情が強ければ、「感情が重い人」と思われたり、怒りの感情が強ければ、「面倒な人」だと思われます。
そんな人は、意志の力、自制心を養い、冷静に状況を判断できる知性を発揮できる様になりましょう。
意志が高まると、自分をコントロールできる様になるので、一見すると良い事しかないように感じます。
ですが、多様性を失い「頑固者」と言われる様になったり、他者から完璧な人の様に見えてしまい、「可愛げが無い人」や「一緒にいて疲れる人」となってしまう事もあります。
そんな人は、ある程度の感情を表に出す事や、知性を人の為に発揮する事も良いのではないでしょうか。
まとめ
今日は、人間の3つの心の働きである「知・情・意」についてお伝えさせて頂きました。
- 知性・・・知識や思考の活用、理解力、知識を活かした判断を行う事
- 感情・・・喜怒哀楽の様な心の動き、優しさや厳しさの様な情の事
- 意志・・・考えや思考の中でも、重大な思いの事
「知・情・意」では、この3つの心の働きのバランスが大事でした。
知性に偏り、情を欠けば、高慢になり、人間関係に角が立ちます。
感情に偏り、意志が弱ければ、感情に流されてしまいます。
意志に偏り過ぎても、堅苦しさや、窮屈さを感じる事になります。
こちらの記事でも、「知・情・意」をバランスよくお伝えしていきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。
それではまた!
国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真