こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。
キャリアコンサルタントの渡邊です。
今日は、「サードドア」についてお伝えしたいと思います。
人は生きていく限り、成功させたい機会というのは沢山あるはずです。
「就職活動」や「転職活動」、「ビジネスプロジェクト」に「プロポーズ」、仕事、プライベートに関わらず、様々な場面で「良い結果を生みたい」と願っていると思います。
そんな時に考えて頂きたい1つの選択肢が「サードドア」です。
サードドアとは?
サードドアとは、成功に対するアプローチの選択肢の1つです。
ファーストドアやセカンドドアと対比すると理解しやすいです。
ファーストドア・・・多くの人が使用する正面入り口
セカンドドア・・・選ばれた人だけが利用できる入り口
サードドア・・・2つのドア以外で大衆があまり利用しない入り口
図にすると以下の様になります。
多くの人は、何か始めようとすればファーストドアを選択する事になり、選ばれたVIPや人脈を持った人だけがセカンドドアから入る事ができます。
例えば、就職活動をしようと思った場合、多くの方は応募したい企業の募集要項を探し、書類選考を経て、面接を受けます。
就職エージェントを使ったり、ハローワークを利用したりする方もいます。
これらはいわゆる一般的な入り口である「ファーストドア」になります。
そして、親のコネを持っている人や、人脈を持っている人は、紹介などの一般的なルートではない就職活動をされます。
選考自体が無い場合や形式だけの面接になり、選ばれた人は「ファーストドア」よりも有利に就職活動を行える、これが「セカンドドア」という入り口です。
そして、「サードドア」とは「セカンドドア」から入れる選ばれし資格は持たないが、一般的な入り口以外の3つめの入り口を探すという選択肢です。
サードドアの具体例.1
以前、「上手いな!」と思わせる就職活動をしている学生と出会いました。
気になる企業をピックアップするまでは同じですが、そこからの、アプローチ方法が少し特殊でした。
- まず、気になる企業に電話をして、「会社の考え方などを勉強しているので取材させてほしい」と連絡(会社の代表や経営に携わる人物がターゲット、大手など難しい場合は人事責任者を狙う)
- アポイントが取れたら、会社の考え方や在り方を実際に聞く
- 共感できる事が多い場合に「私も今後就職活動を行おうと思っているのですが、御社の考え方に共感したので働かせてもらえませんか?」と直接アプローチ
このアプローチのポイントは2つです。
アポイントが取れやすい
例えば、「就職活動をしているので話を聞かせて欲しい」といきなりアポイントを取ろうとすれば、通常の選考フローを伝えられてしまう場合もあります。
ですが、会社への取材という体でアプローチを行えば、アポイントが取れる可能性が高まります。
会社側も、学生からこの様なアプローチがある事は稀なはずなので「おもしろい奴だ」と興味を持ってくれて会ってもらえる可能性が高まります。
選考が有利になる
まず、人がやらない事をやる人はそれだけで評価が高まります。
さらに、取材を通して、採用のキーマンに印象良く覚えてもらう事ができます。
それがもし、採用のキーマンでなくても、社内で「珍しいアプローチをしてきた学生がいた」という噂になれば、良い結果に繋がるかもしれません。
事実、この学生は、この方法で中小企業の多くは選考が省略されたり、自分から切り出さなくてもスカウトされたりしたそうです。
サードドアの具体例.2
昔所属していた会社に優秀な営業マンがいました。
その営業マンは、人がなかなか会う事ができない企業担当者のアポイントを取る事ができ、それが実績に繋がっていました。
その会社では、営業するとなれば、テレアポ(企業に電話でアプローチして商談のアポイントを取る事)やDMを行うのが一般的な手法でした。
ですが、テレアポをしても企業の担当者から相手をしてもらえなかったり、受付の電話から先に進めなかったりという事が一般的なハードルだと思います。
そこで、その営業マンは一般的なアプローチも行いつつ、独自のアプローチを行っていました。
- アプローチ先の会社の出社時間に門の近くで待ち伏せる。
- 通りがかる人全員に「○○の担当者の話を伺いたいのですが繋げて頂けませんか?」と声をかける
とてもシンプルで泥臭い手法かもしれませんが、なかなか人がやらない手法です。
時には何日もやり続けたそうです。
それこそ社内で噂になるまで続けたそうです。
相手にされない事も多く、時にはクレームに発展した事もあるそうですが、中には情報提供してくれる人がいたり、「面白そうな人だ」と繋いでくれる人がいたりしたそうです。
サードドアのメリット
ファーストドアを利用する場合は、多くの人が利用する為に、入る為の競争や順番待ちが発生します。
ですが、サードドアを利用する人は少ないので、競争や順番待ちが発生しません。
さらに、利用する人が少ない分、目立つ存在になる事ができます。
「人の選ばない選択肢を取れる人物」という評価は、ファーストドアから入った人には得られない結果ではないでしょうか?
最後に
サードドアは、場合によっては苦労やリスクを伴う選択肢になる場合もあります。
ファーストドアよりも大変な選択肢にもなるかもしれません。
それでも、サードドアでしか得られない結果や成功が確かに存在します。
何かの目標や成功に向かって進む時に、人とは違う入り口を選択肢の1つとして考えてみても良いのではないでしょうか?
ここまでお読みいただきありがとうございます。
この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。
それではまた!
国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真