【顔採用は無くならない?】採用企業の本音と建前

こちらの記事に興味を持って頂きありがとうございます。

キャリアコンサルタントの渡邊です。

今日は「顔採用」について考えたいと思います。

就活生に話を聞くと、「イケメンや美人は得するよね。」とか、「顔採用してる企業は良くない。」とか、愚痴を聞く事も多いです。

イケメンや美人があっさり内定をもらうのを見て、愚痴りたくなる気持ちはわからないでもないですよね。

最近では、「履歴書から顔写真を無くすべき」という声も高まっており、「顔採用」の倫理観が問われるような状況にも追い込まれています。

「顔採用って良くない事なのでしょうか?」

今日は採用企業の本音と建前を踏まえて考えてみたいと思います。

人を見た目で判断するのは普通な事

私は、「会社によって重要度は様々だが、顔採用を考えている」というのが企業の本音だと思います。

多くの人が、普段から見た目で人を少なからず判断しているはずです。

  • やくざっぽい人が歩いてきたら目を合わせないようにする
  • イケメンや美女が働いているカフェに行く
  • キラキラしている社員達が映っている画像を見て応募する

これらの見た目で判断するというのは悪い事ではありませんし、人の本質ではないでしょうか?

人の採用に関してだけ「見た目で判断しない」という倫理観を求める方が違和感を覚えます。

2種類の顔採用

そもそも一口に顔採用と言っても、2種類あるので区別して考えた方が良さそうです。

  • 美男美女が評価される顔採用
  • 表情や身だしなみが評価される顔採用

この「美男美女が評価される顔採用」「表情や身だしなみが評価される顔採用」は同じ、「見た目」を評価していますが、一緒に考えない方が良さそうです。

何故、顔採用が行われるのか?

この2種類の顔採用が何故行われているのかをそれぞれ考えてみたいと思います。

美男美女採用が行われる理由

いわゆる「顔の造形」が有利に働く職場では、美男美女が評価されるという顔採用が行われます。

職種では、「接客」「営業」「受付」などが該当します。

業界で言うと、「メディア業界」「航空業界」「アパレル業界」「美容業界」などが該当します。

美男美女が接客する事でお客様を呼べるというメリットや、会社の広報の顔としてキラキラした職場を演出する事もできます。

営業職でも美人が1人いるだけで、メンバーがいいところを見せようと頑張ってしまうなんて事もよくある話です。

「いやいや能力で採用しろ!」なんて思う人もいるかもしれませんが、会社への影響力を考えると見た目の美しさもその人の能力の1つだと思います。

「勉強ができる人」「走るのが速い人」「おしゃべりが上手な人」そういった個性の1つで充分に能力として評価されるものだと思います。

ただ、美男美女が重要視される仕事など一部に過ぎません。

一般的に言われる「顔採用」とは、次の「表情や身だしなみで選考が有利になる」という事の方が多いのではないでしょうか?

表情や身だしなみで選考が有利になる理由

人は見た目が重要とは言いますが、何も美男美女と言われる様な造形の話だけではありません。

「笑顔が素敵な人」「所作が美しい人」「身だしなみに気をつかえている人」「自身に満ち溢れている人」これらの要素は魅力的な印象を与えます。

これらの視覚から得られる情報は、「メラビアンの法則」として影響力が大きいと言われています。

メラビアンの法則とは?

コミュニケーションにおいて、どの情報で印象が決定されるのかを検証した法則です。

視覚情報:見た目・しぐさ・表情・視線=55%

聴覚情報:声の質や大きさ、話す速さ、口調=38%

言語情報:言葉そのものの意味、会話の内容=7%

こうした法則がある以上、表情や身だしなみで面接官が受け取る印象が良くなるという意味でも選考通過の可能性が高まります。

他にも、こういったデータを知っている採用担当者なら、表情や身だしなみを評価基準に入れる事も考えられますね。

顔採用対策

企業側にこれらの顔採用する理由がある以上、下手な倫理観で否定するよりも、自分の見た目を磨く方がよほど重要な事だと思います。

顔の造形を変えるという話ではありません。

「鏡を見ながら表情の練習をする」「就活メイクを練習する」「面接時の所作を磨く」こうした努力を重ねて面接の結果を出している方はたくさんおられます。

そして「見た目」を磨いておくと、いざ仕事を始めても有効な能力になりますので是非チャレンジする事をおすすめします。

デメリットもある顔採用

顔採用にはデメリットもあります。

美男美女は必ずメリットがあるとは限りません。

選考時においては、採用担当によっては「妬み」「対抗心」という負の感情から不利に働く事もあるそうです。

いざ入社しても、美人が入社する事で社内に「男女問題」が起きてしまったり、「嫉妬心」からチームに悪影響を与えたりする事もあります。

「美男美女だから得しかないんでしょ」という訳でもないようですね。

最後に

今日は顔採用についてお伝えさせて頂きました。

顔採用は2種類

  • 美男美女が採用される顔採用
  • 表情や身だしなみで選考が有利になる顔採用

「美男美女が採用される顔採用」というよりは、「表情や身だしなみを評価する顔採用」を取り入れている企業が多いです。

これは採用企業にとってメリットがある以上、変える事は難しいでしょう。

私も見た目が整っている事は1つの評価されるべき能力だと考えています。

しかし、評価されるべき能力ではありますが、あくまで1つの評価ポイントに過ぎないとも言えます。

それだけで採用されるほど甘いものでもありませんし、どの位重要視するかは企業によって様々です。

とは言え、顔採用が完全に無くなる事はないのではないでしょうか?

否定せずに、しっかり対策はとっておきたいものですね。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

この記事が、あなたのキャリアにプラスになれば幸いです。

それではまた!

国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真

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