コンサル力向上【56の質問カードで身につくプロの課題解決力】を解説

この記事に興味をもって頂きありがとうございます。

キャリアコンサルタントの渡邊です。

今日は、【56の質問カードで身につくプロの課題解決力】という本を紹介させて頂きます。

表紙がアニメキャラで描かれているのでライトで手に取りやすい本ですが、書かれている内容はなかなか本質を捉えていると感じる事が多かった本です。

マネジメントの立場にある方や、コンサルの仕事をしている方、セルフコンサルティングをしたい方等の幅広い方に有用な内容になります。

どんな本なの?

この本は、課題を見つけて解決するサポートをしてくれる本です。

「本を読んだだけでそんな事できるの?」と思う方もおられると思います。

この本では、質問カードという56枚のカードが付録としてついており、その質問に答えていくことで、「課題を見つけて解決する」ことができる様になります。

本書より引用

課題解決を以下の6つのステージに分類し、今どの状況なのかを把握しながら一つづつ進めていく事ができます。

  1. 課題の特定
  2. 現状把握
  3. 分析
  4. ゴール設定
  5. 改善点
  6. 解決策

質問の中には、人に聞かれると「ハッ!」とさせられる内容の質問もありますので、自分自身の課題について質問カードの答えをまとめるだけでセルフコンサルティングに活用できます。

さらに自分自身が質問カードの内容を他者に向けて使う事でマネジメント会議コンサルティングの仕事に活用する事もできます。

最初は56の質問に答えるのは大変ですが、慣れてくれば自分でカスタマイズして利用してみるのも良いかもしれません。

第一章

第一章はライトノベル形式です。

会社で部下二人と目標を達成する為に試行錯誤をしている主人公「東條しおり」の下に謎の6人のキャラクターが現れ、質問を繰り返す事で課題を解決していくという物語です。

第二章

第二章では、「課題解決とはどういう事か」を詳しく解説してくれます。

課題と問題の違い、何故質問カードなのか等をわかりやすく説明してくれます。

第三章

第三章では、質問カードの使い方を具体的に解説してくれます。

第一章の物語でイメージができているので解説が非常に入ってきやすいです。

まとめを作る為のワークシートも付属しています。

第四章

第四章では、実際に質問カードを利用して課題解決に取り組んだ例を紹介してくれます。

3つの例が出てくるので使用するイメージが湧きやすいです。

付録の質問カードを手元に置きながら読むとわかりやすいです。

この本の良いところは、これらの「ワークシート」や「質問カード」を実際に利用できるところにあるのですが、それ以外にもオススメポイントがあるのでお伝えしておきます。

オススメポイント1.図解が多い

質問カードの使い方やワークシートの利用法などの解説も非常に図解が多く、文章だけではわかりづらいところを補填してくれます。

例えば、第4章での質問カードの利用例でも図解をもって解説が入るので非常に理解がしやすいです。

利用者の状況を文章で説明⇒状況と課題を図解

課題を具体化の流れを文章で説明⇒具体化された課題を図解

事実確認と因果関係を文章で説明⇒因果関係を図解

ゴール設定のプロセスを文章で説明⇒ゴール設定したものを図解

因果関係の図を見ながら解決のポイントを探る

解決策を決めるまでのプロセスを文章で説明⇒解決策を図解

利用してみての感想

上記の流れの様にポイント毎に図解が入ります。

どういった形で頭の中を整理をするのかが、図を利用する事でイメージがしやすくなります。

オススメポイント2.枠を外して考えられる質問

課題解決に向けての試行錯誤は皆さんされている事と思います。

質問カードの内容にも基本的な質問はもちろんあるのですが、自分自身で課題を解決する際にはなかなか思いつかない様な質問があり、思わず「ドキッ!」とさせられます。

いくつかの例をご紹介しますね。

ステージ1の課題の特定において

「見てみぬふりをして避けてきた課題はないの・・・?」

確かに、目をそらしてきたことに重要なポイントが隠されているかもしれませんよね?

ステージ2の現状把握において

「その情報は誰が言ったことですか?」

「他の人は違うことを言っていませんか?」

「それは事実でしょうか?それともあなたの解釈でしょうか?」

誰が言っているのか?
誰か一人なのか?
事実と解釈を混同するのはありがちなケースです。
丁寧に確認する事が正確な現状把握に繋がります。

ステージ6の解決策において

「制約がないとしたらどんな解決策を考えるんだろうな?」

人間、コストや忖度から解決策を限定している可能性があります。
考えるならタダですから、あらゆる可能性を考えてみる事から思わぬ解決策が見えてくることがあります。

他にも、多角的な目線での質問が出てきますので非常に参考になります。

個人的には、ステージ2の現状把握の質問が秀逸だと思います。

現状把握が間違っていると解決策が的外れという事にもなりかねません。

その為にも、多角的な目線で質問できるのはこの本の良い点ではないでしょうか。

まとめ

今日は、「56の質問カードで身につくプロの課題解決力」をご紹介させて頂きました。

実際に自分の課題に対して使用しましたが、きっちりまとめるのに2時間位はかかりました。(内容によって時間は変わると思います。)

ある程度まとまった時間は必要ですが、課題解決に対して、なんとなく考えて解決に向けて動き出している方もおられると思います。

そういった方が、課題を正確に分析して解決に取り組むというプロセスを覚えるにはぴったりの書籍だと思います。

この内容を自分自身のモノにすれば、他者に対しても活用できますので非常に有用かと感じました。

興味のある方は是非ともご一読ください。

それではまた!

国家資格キャリアコンサルタント 渡邊 和真

おすすめの記事