100人インタビュー8人目は高寺 元気さん。
オーストラリアでプロのサッカー選手としてプレーされています。

プレイヤーとして欧州のクラブでプレーする事を目指す一方で、自分の大好きなサッカーを通して子供達を幸せにする活動も行われています。
「昔はサッカーの事しか考えずに視野が狭い状態でした。」と語ってくれました。
視野を広げるきっかけはどんな事だったのか?
彼のキーワード「チャレンジ」へのこだわりは?
海外でプレーし続けている選手から見るサッカー感は?
魅力的なお話が盛りだくさんでした。
今日は、余す事なくお伝えしていきたいと思います。
目次
サッカーをする環境について


チームを選ぶ基準
日本だと監督が戦術プランを考えてそれを選手が実行する。
きちんと監督の指示通りのプレーが出来るかが評価基準になります。
海外だと国にも寄りますが、基本的にプレーするのは選手なのだから、選手自身が考えてプレーをする事が大事になります。
監督をリスペクトはしていますが、監督の指示が絶対ではなく、自分の考えで動く選手ばかりですよ。
「彼らは私に具体的な指示を求めていた。
しかし、試合を担当するのはボールを持っている選手たちだ。
だから私は彼らに自分自身で考えることを教えなければならなかった。」
元名古屋グランパスエイト監督 アーセン・ベンゲル
サッカーだけの話では無いような気がします。
会社員でも日本の企業に勤めている人は、良くも悪くも上司の方を向いて仕事をしている人が多いですよね。
僕は、そういった価値観が日本のサッカーが1つ上のレベルに上がれない理由なんじゃないかと思っています。
どの国が1番合っているのですか?
雑なところがあるのでビジネスを一緒にするのに抵抗はありますけど(笑)
実際にチリでプレーしていた経験があるんですが、楽しかったですね。
では、次にその頃のお話を伺えますか?
南米チリでのプレー経験
日本の通信制の学校で勉強しながらチリでプレーしました。
凄い挑戦ですね!
南米に行こうと思ったきっかけはなんですか?
個人技を大事にするサッカーが魅力的に感じていました。
日本ではサッカーでもプロになる道は限られてますが、南米だと上手ければどんな場でプレーをしていても目に留まる可能性がありました。
日本ならユースに所属していなければ見向きもされないところがありますが、チリだとそんな固定概念が無いので「上手かったらなんでもOK」というシンプルな環境が魅力的でした。
どの位チリでプレーされたんですか?
監督等も変わり、練習参加もできなくなってしまって、、、
自由がなく、監督とも合わず、上手くいかなかったですね。
海外で過ごして来ただけに上下関係などにも堅苦しさを感じました。
もう一度海外挑戦する為に、1年位のリハビリを乗り越えて再びチリのトライアウトに参加しました。
それは辛いですね。
ただ、その後の出会いで大きな転機を迎えました。
そのチームのオーナーがアスリート支援を行う会社を経営していたんです。
ご縁があり、所属チームが決まるまでの間お世話になる事にしました。
そこでメンターになって頂いた方との出会いが自分にとって価値観を変える転機になったと思います。
人との出会いが視野を広げる
メンターの方に視野の狭さを指摘されて「もっと色んな人の話を聞きなさい」と言われました。
そして、知り合いを沢山紹介してもらいました。
それまで自分の周囲にはサッカー関係者ばかりで、この時初めて色々な業界の方と交流を持たせて頂きました。
「世の中にはこんなに面白い人達がいるんだ。」って気付かされましたね。
そこでサッカー以外の楽しみも覚えましたし、価値観が一気に広がりました。
人との出会いで世界が一気に広がったんですね。
元々社会貢献に興味があり、アルバイトでヘルパーの仕事もしていました。
それをメンターの方と相談していく内に自分の得意なサッカーを活かした社会貢献の方法を探っていこうという話になりました。
どうやって人を呼んだら良いかも分からないし、サッカーを知らない人達に楽しんでもらうにはどんなイベントにすれば良いかを考えるのも初めてでした。
フットサルイベントって経験者なら声掛けやすいですけど、そうじゃない人を集めるって大変そうですけど、どうやって人を集めたのですか?
高寺さんがそれまでの人間関係づくりをきちんとしていたからこそできた技ですよね。
実際にイベントを行ってみてどうでした?
初心者の方々に楽しんでもらう為に行った事とかはありますか?
チャレンジした事を誉める事だと思います。
これも、日本でプレーした時と海外でプレーした時の差から学んだ事です。
それで、積極性が失われている気がします。
海外だとシュートにいった事を誉めてくれます。
自信を持ってプレーさせてくれますね。
ミスを責めて良いところを認めれないのはサッカーだけではなく日本社会全体の問題かもしれませんね。
この会社に所属している間も日本のチームのトライアウトに参加したんですけど、僕はどうしてもその辺りの考え方が合わなかったですね。
もう少しその辺りを聞かせて頂けますか?
海外と日本のサッカーの違い
日本のプロは、先程話した通りユース出身者が圧倒的に多くてそれ以外の存在を認めない様な風習が残っている気がします。
海外でプレーしていると県や市のリーグやそれこそ公園でプレーしている選手にスカウトから声が掛かる事さえあります。
チャンスがそこら中に転がっているんですよ。
おおらかさにも繋がっている気がします。
プレーだけじゃなく、ミーティングの発言とかでも違いが出ます。
日本だとキャプテンとか一部の人間しか発言しない事が多いですよね?
海外だと、自己主張しない奴はダメって文化なので「お前が言うな」って思う選手がガンガン自己主張してきますよ。
よく言われるフィジカルの違いとかはどうですか?
海外だと線が細い選手やだらしない体の選手も多いのに活躍したりします。
むしろ日本人の方がきちんと体を作っている選手が多いですよ。

FWが育たないなんて事も言われていますけど、実はフィジカルよりメンタルの問題が大きいんですかね?
海外選手は練習からシュートをガンガン打って外しまくっているんです(笑)
その為、本番でも思い切りが良い。
積極性や主体性の差じゃないかと思います。
価値観の多様化にしても失敗を恐れる文化にしても、サッカー界だけの問題ではない様な気がしますね。
次は挑戦についてお話を伺えますか?
挑戦する姿勢
まだまだ足りていない、もっと挑戦しないとなと思っています。
でも、色んなチームのトライアウトに参加したり、チームに営業をかけているとボロクソに言われたり、相手にしてもらえない事がほとんどなんです。
繰り返している内に抵抗は無くなりました。
周囲の声も気になったりしないですか?
挑戦をしようとしている人を応援できない人って、自分が挑戦していない人だと思います。
自分が挑戦している人って絶対人の挑戦を笑ったりしないですよね。
シュートを打った本数分のボールをオーストラリアの養護施設に寄付させてもらっています。

では、今後チャレンジしていきたい事を教えて下さい。
今後のチャレンジ
あとは、楽しんでるかどうかの確認だけされます。
そんな環境で育っているので、純粋にサッカーを自由に楽しんでるんです。
そんな場所でサッカーをしたいと思っています。
プロスポーツ選手の「セカンドキャリア」みたいな形で良く言われていますけど、一生を通して「キャリア」なので現役の頃からやるべきだと思っています。
高寺さんの経験した事だからこそ伝えられる事がありそうですね。
インタビューを終えて
僕がサッカーが好きな事もあり、プロで生きている方のサッカー感が聞けて楽しかったです。
キャリアという視点でも、海外と日本の違いはサッカー界だけの違いではないと思いましたし、一般のキャリアの話にも通ずる事が多かったですね。
海外でプレーしたからこそわかる高寺さんの感じている日本の課題が、教育や環境の問題だという事を再認識させて頂きました。
サッカーという視点から物事を考えた事が無かったので貴重な体験でしたね。
是非、今後もチャレンジする事、失敗する事の大切さを高寺さんの経験を踏まえて伝えていってほしいです。
それでは、また!
